• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

細胞の極性形成と遊走を制御する分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15GS0319
研究機関名古屋大学

研究代表者

貝淵 弘三  名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00169377)

研究分担者 臼倉 治郎  名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (30143415)
黒田 真也  東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (50273850)
天野 睦紀  名古屋大学, 大学院医学系研究科, 講師 (90304170)
キーワード細胞極性 / 軸索 / ミオシン / Rho / IQGAP / Disc1 / Kinesin / コンピューターシミュレーション
研究概要

1細胞の極性形成を制御するシグナル伝達の解析
Rac/Cdc42のエフェクター分子であるIQGAPの神経細胞極性形成・軸索伸長における役割について解析を行った。海馬神経細胞にはIQGAP1,2,3の3種類のisoformが発現しているが、この中でIQGAP3がRac/Cdc42の下流で軸索伸長に寄与していることを示した。また、RacとRhoのシグナル経路が互いに拮抗することが細胞の極性を作り出す上で重要な役割を果たしていると考えられているが、我々はRhoのエフェクター分子であるRho-kinaseがRac活性化因子であるSTEFをリン酸化してその機能を抑制することを示唆する結果を得ており、その分子メカニズムの一部を説明するものであると考えている。さらに、HUVEC細胞においてトロンビン刺激に応じて起こる持続性のミオシンのリン酸化をモデル系としてコンピューターシミュレーションによりシグナル伝達ネットワークを解析した。in silicoでは一過的なミオシンリン酸化を再現することは出来るが、持続的なミオシンリン酸化は再現出来ず、既知のシグナル経路に加えてRho-kinaseの活性についてpositive feedback loopが存在することが予測された。
2細胞内輸送と極性形成の関係
統合失調症脆弱因子Disc1について結合分子の同定を行い、Kinesin1,Lis1,Nudel,14-3-3ε,Grb2がDisc1に結合することを見出した。我々はDisc1がモーター分子であるKinesin1と微小管ダイナミクスに関与するLis1/Nudel/14-3-3ε複合体を連結させることで神経軸索伸長に関わっていること、またKinesin1とRasシグナル系のアダプター分子であるGrb2を連結させることで神経栄養因子BDNF依存性の軸索伸長に関わっていることを示した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (7件)

  • [雑誌論文] Neuronal polarity : from extracellular signals to intracellular mechanisms2007

    • 著者名/発表者名
      Arimura N., Kaibuchi K.
    • 雑誌名

      Nat Rev Neucosci 8(3)

      ページ: 194-205

  • [雑誌論文] IQGAP3, a novel effector of Racl and Cdc42, regulates neurite outgrowth2007

    • 著者名/発表者名
      Wang S.et al.
    • 雑誌名

      J Cell Sci 120(Pt4)

      ページ: 567-577

  • [雑誌論文] DISC1 regulates neurotrophin-induced axon elongation via interaction with Grb22007

    • 著者名/発表者名
      Shinoda T. et al.
    • 雑誌名

      J Neurosci 27(1)

      ページ: 4-14

  • [雑誌論文] DISC1 regulates the transport of the NUDEL/LIS1/14-3-3epsilon complex through kinesin-12007

    • 著者名/発表者名
      Taya S.et al.
    • 雑誌名

      J Neurosci 27(1)

      ページ: 15-26

  • [雑誌論文] Rho-kinase modulates the function of STEF, a Rac GEF, through its phosphorylation2007

    • 著者名/発表者名
      Takefuji M. et al.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun 355(3)

      ページ: 788-794

  • [雑誌論文] Signaling networks in neuronal polarization2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshimura T. et al.
    • 雑誌名

      J Neurosci 26(42)

      ページ: 10626-10630

  • [雑誌論文] Ca^<2+>-independent phosphoilpase A2-dependent sustained Rho-kinase activation exhibits all-or-none response2006

    • 著者名/発表者名
      Maeda A. et al.
    • 雑誌名

      Genes Cells 11(9)

      ページ: 1071-1083

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi