研究実績の概要 |
1 研究目的 1人1台のタブレット端末とCSCLを活用し、生徒がより主体的に活動し、協動的な学びを深めるために、中学校理科において①学習課題を「A正解到達型」「B目標創出型」の2群、②授業形態(個人思考の場と時間の設定)「C多い」「D少ない」の2群に分けた授業を設計する。実践と検証を行い、学習効果を明らかにした。 2 研究方法 授業後、4件法の質問紙調査を行った。分析は対話、交流の項目を合算した協調的レベル、討論、説得・納得の項目を合算した主張的レベルについて分散分析を行った。各設問では、どの学習場面でそのように感じたのかを自由記述させた。 《2つの学習課題》 学習課題A : 既習事項を活かして正解を出していく課題(正解到達型) 学習課題B : 課題Aをより身近な課題におきかえ、新たな課題創出につながる課題(目標創出型) 《2つの学習形態》 学習形態C : グループ全員が同じ資料を共有し学習する 学習形態D : グループ1人1人に異なる資料配布し、学習する(ジグソー法) 3 研究成果 学習課題では、学習課題Bで主張的レベルに有意傾向が見られた。これは、学習課題が生徒により身近になったことで、学習意図が明確になったことが要因であると考える。 学習形態では、学習形態Dで主張的レベルが有意であった。これは、各生徒が課題に向き合う時間や学びを整理する学習の場があったことや各生徒が担当する課題について学び進めたことで, 自分の考えに自信を持ち主張することにつながったと考える。
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