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2015 年度 実績報告書

課題別学習「体感する数理」のシラバスデザイン

研究課題

研究課題/領域番号 15H00278
研究機関東京大学

研究代表者

小張 朝子  東京大学, 教育学部附属中等教育学校, 教諭

研究期間 (年度) 2015
キーワード学び合い / 課題解決 / 異学年
研究実績の概要

日常の中にある数理を体感することにより数学や理科のおもしろさ、有用性を実感できるような課題の検討を行った。課題例をいくつか挙げると「ビュフォンの針の実験」、「振り子の実験」、「おりがみで多面体を作成する」「紫外線の実験」、「素数の性質を探る」、「万華鏡の鏡の形を変える」、「東京スカイツリーで数学を体感する」、「東京理科大学数学体験館訪問」、「リスーピア訪問」、「東京大学数理科学研究科訪問」、「針金の輪に張る膜一極小曲面」などがある。
上記の課題の中で、「東京スカイツリーで数学を体感する」について具体的に説明する。東京スカイツリーからどこまで見えるか、相似や三平方の定理を使って計算し、展望台から見える景色を模造紙に描いていく。さらに、スカイツリーの展望台に上って、模造紙の景色と実際の景色を比較する。比較して違っていたところを修正し、模造紙の景色を完成させるというのが課題の流れである。
教科書を使って相似や三平方の定理を学ぶ場合、直角三角形の1辺の長さや教科書の問題の解答を求めることはできるようになる。しかし、三平方の定理の有用性や三角比を学ぶ意義を実感することは、なかなか難しい。
スカイツリーからどこまで見えるか考えるときに、図を描いて考えていく中で、地球の半径を使うことに気が付き、円の接線が接点を通る半径と垂直であるという、数学の問題を解くためだけにあった知識が、実生活の中で役に立つことを実感できる。
一般的な数学の授業では、単元の内容を学び、それを活用した問題を解くという流れになりがちである。その場合、単元間のつながりが、生徒になかなか見えにくい。「体感する数理」では、日常の中にある課題を解くために数学を学ぶという逆の流れを重視し、いくつかの単元を縦断する課題を作成することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 東京スカイツリーで数学を体感する~課題別学習「体感する数理」の授業実践~2016

    • 著者名/発表者名
      小張 朝子
    • 雑誌名

      東大附属論集

      巻: 59 ページ: 70-79

  • [雑誌論文] 東京スカイツリーで数学を体感する2015

    • 著者名/発表者名
      小張 朝子
    • 雑誌名

      日本数学教育学会誌 第97回大会特集号

      巻: 97 ページ: 316

  • [学会発表] 東京スカイツリーで数学を体感する2015

    • 著者名/発表者名
      小張 朝子
    • 学会等名
      日本数学教育学会
    • 発表場所
      北海道札幌市立向陵中学校
    • 年月日
      2015-08-07

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公開日: 2016-12-27  

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