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2015 年度 実績報告書

一つのステンシルマスクによる多サイズパターンのプロキシミティスパッタ成膜法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15H00361
研究機関国立大学法人 東京工業大学

研究代表者

佐藤 美那  国立大学法人 東京工業大学, 技術部, 技術職員

研究期間 (年度) 2015
キーワードステンシルマスク / スパッタリング成膜 / プロキシミティ成膜
研究実績の概要

本研究はスパッタリング成膜における回り込み現象を利用し、ステンシルマスクと基板間の距離を変化させることで一つのステンシルマスクから様々なサイズの薄膜パターンを作製することを目的とした。
まず、ステンシルマスクの作製を行った。ステンシルマスクはSiを加工し作製した。Deep-RIE(Reactive Ion Etching)装置によりSi基板の一部を薄膜化し、その薄膜化した部分にFIB(Focused Ion Beam)装置によりパターンを作製した。本実験で作製したステンシルマスクは材料粒子の入射面の開口部の幅は広く、粒子の出射面の開口部は細い、テーパ形状である。
次に、作製したステンシルマスクとSi基板を密着させ固定し成膜するコンタクト成膜と、ステンシルマスクと基板の間にスペーサを用いることで数μmの間隔を設けて固定し成膜するプロキシミティ成膜を行った。成膜にはRFマグネトロンスパッタリング装置を使用した。成膜中の雰囲気はArガス1Paである。成膜材料はCuを使用し、密着層としてCrを成膜した。
コンタクト成膜を行った場合はステンシルマスクとほぼ同じ形状の薄膜パターンを作製することができた。ただし、ステンシルマスクの歪み等により材料粒子がわずかに回り込み若干大きなパターンが作製された。
プロキシミティ成膜では40μmの間隔を設けることでステンシルマスクの形状より大きく薄膜パターンを作製することができた。薄膜パターンの中心部は厚く、周囲に行くほど薄くなった。本実験で使用したステンシルマスクの断面はテーパ形状であるため、材料粒子の入射角度が制限されていると考えられる。材料粒子の入射角度を考慮し計算した薄膜パターンの大きさと、本実験で成膜された薄膜パターンの大きさはほぼ一致する結果となった。したがって、本研究の有用性を確認することができた。

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公開日: 2016-12-27  

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