H30交付申請時の研究実施計画に記載の通り、本研究は当初計画以上の速度で進展し続けており、すでに当初目標にあった内容をほぼ全て実施して、新たな内容に着手している状況にある。 当初目標中にあった残りの内容としては、これまで得られた知見に基づくガイドライン論文の執筆があった。これに対し、トップジャーナルScience Robotics誌に論文を出版することができた。また、この内容について米国CNNからロングインタビューも受けて報道された。 以降は当初研究計画になかった新しいテーマの進捗になるが、まず、シェアエージェントシステムについては、人々の話しやすさの観点から調査を深め、対話促進に有効な要因抽出と、ロボット設計論への落とし込みを行った。ここでの成果はIEEE RO-MANなどで論文発表している。次に、身体特性を活かしたロボットインタフェース、そして教室内SNSとの融合については、小中学校でのフィールド実験と分析を終え、効果検証とさらなる要求抽出を行った。これらの成果は国際雑誌に投稿中である。遠隔教育時の操作性を向上させる工夫の一つである自律・遠隔モードスイッチングに関しても、操作性を向上させるインタフェースのプロトタイプを開発し、その成果をIEEE RO-MANにて論文発表した。対話機能側面についても、高齢者を対象とした対話機能を開発し、人工知能学会全国大会・計測自動制御学会SI-2018の場において成果を発表した。 このように、すでに当初研究計画の内容を超えて、その延長上に新しい研究テーマを開始している状況であるため、当初全体で5年間の研究計画であったが、一年前倒しの4年間で終了することを目指し、新規の研究計画(基盤研究(A))を最終年度前年度応募の枠組で作成、応募した。
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