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2018 年度 実績報告書

次世代質量分析技術開発による海洋表層溶存有機ガスのグローバル観測と動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 15H01732
研究機関国立研究開発法人国立環境研究所

研究代表者

谷本 浩志  国立研究開発法人国立環境研究所, 地球環境研究センター, 室長 (30342736)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード海洋科学 / 海洋探査 / 環境技術
研究実績の概要

揮発性有機化合物(VOC)は大気中における光化学反応の燃料となる重要な成分であるが、海洋は放出源または吸収源として、VOCの全球的収支に大きな役割を果たすと考えられている。本研究では、海洋表層に溶存するVOCの次世代観測技術として、極微量濃度を計測できる高い感度を維持しつつ、定期貨物船などの海洋観測プラットフォームに搭載しうるほど小型な質量分析技術の開発を行い、様々な海域における溶存VOCの系統的観測を可能にすることを目的とする。今年度も高感度・小型・省電力タイプのプロトン移動反応イオン化・飛行時間型質量分析計(Mini- EI-PTRMS)の実験室における動作確認および性能試験を継続した。また、これまでの航海における海洋観測の結果をまとめ、これまで非常に限られていた生物代謝が関与する有機化合物の生成・消費メカニズムや分布・フラックスに関する解析を行った。硫化ジメチル、イソプレン、アセトンについて、南北太平洋における大気および海洋観測でえられたデータをコンパイルし、北太平洋の亜寒帯および亜熱帯、赤道海域、南太平洋の亜熱帯の4海洋プロバンスについてフラックスおよび年間の交換量を算出したところ、硫化ジメチルについては、南北太平洋全ての海域で海洋から大気に放出されていること、そのフラックスおよび放出量はこれまでの推定値の範囲とよく一致した。また、イソプレンについても、硫化ジメチルと同様に、全ての海域で海洋から大気への放出が確認されたが、その放出量は硫化ジメチルの数パーセントであり、海洋の発生源は陸上生態系による大気への放出よりは小さいことがわかった。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [国際共同研究] リーズ大学/プリマス海洋研究所(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      リーズ大学/プリマス海洋研究所
  • [雑誌論文] 海洋生物と大気化学のリンケージ: プロトン移動反応質量分析法が拓く新展開2018

    • 著者名/発表者名
      谷本浩志, 坂田昂平, 大森裕子, 亀山宗彦, 猪俣敏
    • 雑誌名

      Journal of the Mass Spectrometry Society of Japan

      巻: 66 ページ: 118-122

    • DOI

      10.5702/massspec.S18-21

    • 査読あり
  • [学会発表] Air-sea exchange and budget of sulfur and oxygen-containing organic compounds in the Pacific Ocean2019

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Tanimoto, Yuko Omori, Satoshi Inomata, Toru Iwata, Sohiko Kameyama
    • 学会等名
      SOLAS Open Science Conference 2019
    • 国際学会
  • [学会発表] プロトン移動反応質量分析法による大気および海洋における揮発性有機化合物の観測的研究2019

    • 著者名/発表者名
      谷本浩志、猪俣敏、坂田昂平、大森裕子、亀山宗彦
    • 学会等名
      第67回質量分析総合討論会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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