研究課題/領域番号 |
15H01810
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
伊藤 嘉浩 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, チームリーダー (40192497)
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研究分担者 |
上田 一樹 国立研究開発法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 研究員 (10615040)
多田 誠一 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 研究員 (30598165)
宮武 秀行 国立研究開発法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 専任研究員 (50291935)
植木 雅志 国立研究開発法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 専任研究員 (90312264)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ペプチドアプタマー / 進化分子工学 / 蛍光発生プローブ / ドラッグデリバリー |
研究実績の概要 |
本研究では、これまでに確立した進化分子工学技術(蛍光基やリガンドを非天然アミノ酸として組み込んで行う化学拡張型)を用いて、混合するだけでバイオマーカーと結合し、蛍光を発生させる分子認識ペプチドを診断用分子として、厳密な標的指向性をもつドラッグ・デリバリーシステム(DDS)用リガンドや高活性・高選択性阻害剤あるいは活性化剤を治療用ペプチドとして開発することを目指した。 第一には、抗体のように標的の検出のために結合体と非結合体を分離することが不要で、検体に加えるだけで蛍光分子自身の環境応答能やFRETによる蛍光変化によって直ちに検出ができるような進化分子工学システムを構築し、ペプチドを調製できるようにした。標的として、ウイルス(インフルエンザ、HIVなど)、癌マーカー(サイトケラチン、ヒートショックプロテイン)、カルモデュリンを選び、選別を行った。結合性が確認でき、現在蛍光変化について検討中である。 第二には、DDS開発で標的とされる代表的な分子の一つ、腫瘍細胞表面の葉酸レセプターを標的とする。葉酸レセプターαにのみ結合させるようにする必要がある。本申請では、葉酸レセプターαに特異的な親和性を示す葉酸結合ペプチドを生み出し、抗がん剤シスプラチンを結合させ、担癌マウスを用いてその有効性を評価する。さらに、そのほかの標的(サイクリン依存キナーゼ(CDK)とそのファミリー, シクロオキシゲナーゼ(COX)など)について検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
方法論の確立を行い、現在までに各標的について、進化分子工学選別を行い配列決定まで進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
選別されたペプチドが十分な機能性をもっているかを個別に検討してゆく。
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