研究課題
人工神経接続装置の開発・磁気刺激装置による人工神経接続装置を開発した。それにより、非侵襲的に脊髄神経回路を制御できることを実証した。健常人への人工神経接続による可塑性の誘導:健常なヒトに対して、筋-末梢神経間の人工神経接続に対する適応現象について検討した。約5分程度の新規に与えられた筋-末梢神経間の人工神経接続による筋活動の増大に対して適応し、手の位置制御を学習した。学習成立後、人工接続装置を解除したところ、人工神経接続前とは異なる筋活動パターンにより手の位置制御を行っていた。この現象は40分程度継続し、人工神経接続により筋活動パターンに可塑的な変化を誘導することに成功した。脊髄損傷モデルサルでの非侵襲的な人工神経接続:脊髄損傷モデルサルを作成し、損傷した脊髄をバイパスし、脳と筋肉間の人工神経接続することにより、麻痺した手の随意運動の再建に成功した。人工神経接続を有効利用するために、大脳皮質の脳活動は、20分で大規模に変化した。非侵襲的人工神経接続:下肢麻痺を呈する5名の脊髄損傷患者に対して、腰髄にある脊髄歩行中枢への非侵襲的人工神経接続を適用したところ、随意歩行機能を再建できた。また、長期間の人工神経接続による運動機能再建の効果をバイオメカニクス解析にて検証したところ、週1回4カ月以上の人工神経接続により、ステップ幅、膝関節、腰関節角度の増大がみられた。また、人工神経接続なしでの随意歩行機能が回復した症例が3例見られた。この非侵襲的人工神経接続装置の安全性について検討したところ、心循環器系に対する重篤な問題は見受けられなかった。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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