研究課題/領域番号 |
15H01825
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高木 英樹 筑波大学, 体育系, 教授 (80226753)
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研究分担者 |
浅井 武 筑波大学, 体育系, 教授 (00167868)
中島 求 東京工業大学, 工学院, 教授 (20272669)
松田 昭博 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20371437)
小池 関也 筑波大学, 体育系, 准教授 (50272670)
亀田 能成 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70283637)
下門 洋文 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助手 (50757911)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 競泳 / スタート / 流体力学 / スポーツ工学 / 流れの可視化 / シミュレーション / スポーツ用具開発 |
研究実績の概要 |
本研究プロジェクトにおいては、体育学と工学の研究者が緊密に連携し、多様化・高度化するスポーツ現場で起こっている様々な研究課題を解決するための新たな研究方法論を共同で開発し、スポーツ科学のイノベーションを実現することを目的とする。 特に平成28年度は、1)競泳レースを対象として泳動作映像における色情報分布を用いた自動解析システムの開発、および2)泳者が四肢を駆動させ自己推進している場合の抵抗を定量するシステムの開発に取り組んだ。 1)については、プールの水面上の色情報に着目して、実際のレースにおいて移動する泳者領域をプール全体を映した高解像度映像から抽出する方法を開発し、その精度について検証を行った。本方法論による処理は二段階に分かれており、まず泳者が作り出す水飛沫に注目し,色チャンネルの閾値処理を施し、泳者を含む注目領域を求める。続いて、この注目領域内で、B チャネルにおける自動コントラスト強調から、泳者領域を抽出する。さらにプール映像中にはコースロープやプール床の線など、泳者領域の抽出の妨げとなるものが存在するので、それらを除去方法についても検討を行った。その結果、概ね良好な結果が得られたものの、経験的に値を決める部分が含まれているので、こうした部分を自動的に定めていく方法について今後研究していく必要がある事が判明した。 2)については、実験用回流水槽を用いて、泳者にある任意の流速においてクロール泳を行わせた時の泳ぎのテンポを水中メトロノームを用いることで、スイマーにそのテンポを維持させた上で、流速を様々に変化させた場合にスイマーに作用する力を測定し、その測定値から自己推進時抵抗を推定する方法を考案した。本方法論は高い再現性と信頼性を有しており、これまで困難であった自己推進時抵抗の測定が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
過去2年間に渡り、本研究プロジェクトを遂行してきたが、当初計画した研究課題については、所期の目的を達成しつつあると思われる。特に本年度、本格的に取り組んだ自己推進時抵抗の測定法の開発についてはほぼ完成し、その成果を国際誌に投稿することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、これまでに開発にあたってきた方法論について、実際のコーチング現場で使えるかどうか検証する段階へと移行する。特にトップ選手を対象としたコーチング現場では、データ計測に時間を掛けることはできない上、得られたデータを出来る限り速やかにフィードバックするためのアプリケーションの開発も行う必要がある。よって来年度移行は、現場に実装するためのソフト面での改良に重点を置く予定である。
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