ワーク・ライフ・バランスの向上を通じた労働者・夫婦・親子の健康支援に関する研究

2019 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 15H01832
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 島津 明人 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (80318724)
• 研究分担者: 前川 伸晃 福井大学, 学内共同利用施設等, カウンセラー (10772999) ; 渡井 いずみ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20509830) ; 野見山 哲生 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70286441) ; 田山 淳 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (10468324) ; 高橋 美保 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (10549281) ; 岩田 昇 桐生大学, 医療保健学部, 教授 (80203389) ; 中尾 睦宏 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (80282614) ; 藤原 武男 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80510213)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2020-03-31
• キーワード: ワーク・ライフ・バランス / 健康 / 無作為化比較試験 / 夫婦 / 親子

研究実績の概要

本研究の目的は，乳幼児期の子ども（0～6歳児）を持つ共働き夫婦を対象として，ワーク・ライフ・バランスに注目した健康支援プログラムを新たに開発し，その有効性を大規模な無作為化比較試験によって評価することである。
平成28年では，集合形式を基本としたプログラムを作成しパイロット研究を行った。平成29年度では，プログラムのアウトリーチのしやすさを考慮し，eラーニング，映像教材による支援プログラムを開発・作成し，追加のパイロット研究（個別研修）を行った。平成30年度では，パイロット研究の結果にもとづき，プログラムの内容と実施方法を整理したうえで，無作為化比較試験による本介入を行った。全国に複数の拠点を設定し，拠点ごとに参加者を無作為に2群（介入群，待機群）に分割した。対象は乳幼児期の子ども（0～6歳児）を持つ共働き労働者（夫，妻のどちらかでOK）とした。最終年度（5年目）にあたる平成31年度では，以下の成果を得ることができた。

1. 平成30年夏の豪雨災害でリクルートを行えなかった広島地区の代替として，平成31年度に長野地区を追加してリクルートし，介入群に対する研修を行った（平成30年度の繰越として）。
2. 長崎，福井，名古屋，静岡，神奈川，長野の各地区において，待機群に対する研修を行った。研修形式と内容は介入群と同様であり，1回3時間の集合形式のプログラムを2回実施した。
3. 介入前，介入直後，介入終了3ヶ月後の3時点の調査データをまとめ，介入効果を定量的に検討した。主要な効果評価指標は，ワーク・ライフ・バランス（ポジティブ/ネガティブ流出効果，自己効力感），心理的ストレス反応，ワーク・エンゲイジメントである。副次評価項目は，パートナーのワーク・ライフ・バランス，心理的ストレス反応，ワーク・エンゲイジメント，および子どもの情緒・行動問題であった。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] An ultra-short measure for work engagement: The UWES-3 validation across five countries (2019)
  • 著者名/発表者名: Schaufeli, W. B., Shimazu, A., Hakanen, J., Salanova, M., & De Witte, H
  • 雑誌名: European Journal of Psychological Assessment 巻: 35 ページ: 577-591
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] alidation of the Japanese version of the multidimensional measure of Family Supportive Supervisor Behaviors (FSSB-J) (2019)
  • 著者名/発表者名: Eguchi, H., Kachi, Y., Koga, H. K., Sakka, M., Tokita, M., & Shimazu, A
  • 雑誌名: Frontiers in Psychology 巻: 10 ページ: 2628
  • DOI: 10.3389/fpsyg.2019.02628
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Internet-based cognitive behaviour therapy for stress and anxiety among young Japanese adults (2019)
  • 著者名/発表者名: Shirotsuki K, Uehara S, Adachi S, Nakao M
  • 雑誌名: Psych 巻: 1 ページ: 353-363
  • 査読あり
• [雑誌論文] ワーク・エンゲイジメントとバーンアウト (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 雑誌名: 日本医師会雑誌 巻: 148 ページ: 1317
• [雑誌論文] ワーク・エンゲイジメントの基礎知識と海外の最新動向 (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 雑誌名: 産業保健21 巻: 98 ページ: 5～７
• [雑誌論文] ワーク・エンゲイジメント：職場のメンタルヘルスの新しいかたち (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 雑誌名: 調査月報 巻: 133 ページ: 36-41
• [雑誌論文] 健康でいきいきと働くために：バーンアウトからワーク・エンゲイジメントへ (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 雑誌名: せいれい看護学会誌 巻: 9 ページ: 46-49
• [雑誌論文] 職場のメンタルヘルスの新しい流れ：ワーク・エンゲイジメントに注目した個人と組織の活性化 (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 雑誌名: 日本オフィス学会誌 巻: 11 ページ: 4～９
• [雑誌論文] 働き方の近未来：働き方の多様化とポジティブメンタルヘルス (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人，稲水伸行，花里真道，荒川豊，石井香織
  • 雑誌名: 産業ストレス研究 巻: 26 ページ: 369-371
  • 査読あり
• [雑誌論文] 職場のメンタルヘルスとワーク・エンゲイジメント (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 雑誌名: 医療経済研究 巻: 31 ページ: 15-26
• [雑誌論文] 労働生産性の向上と健康増進の両立に向けて (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 雑誌名: 産業医学ジャーナル 巻: 43 ページ: 72-75
• [学会発表] ワーク・エンゲイジメント：研究と実践のカレント・トピックス (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 学会等名: 第67回日本職業・災害医学会学術大会
  • 招待講演
• [学会発表] これからの働き方を考える：主体的朗働と産業ストレス (2019)
  • 著者名/発表者名: 島津明人
  • 学会等名: 第27回日本産業ストレス学会
  • 招待講演
• [図書] 職場のポジティブメンタルヘルス3 (2020)
  • 著者名/発表者名: 島津明人（編著）荒川豊,麓仁美,原雄二郎,池田浩,稲水伸行,桃谷裕子,森永雄太,中田光紀,大野正勝,大塚泰正,櫻井研司,種市康太郎,田山淳,外山浩之,山田雄介
  • 総ページ数: -
  • 出版者: 誠信書房
• [備考] ワーク・ライフ・バランスと健康
  • URL: https://hp3.jp/twin/