研究課題
1)6月にサンクトペテルブルクで開催されたSecond World Congress of Comparative Economicsにおいて,研究代表者,分担者2名,連携研究者3名の計6名が報告を行い,本研究の成果を発表した。本研究では,毎年度メンバーが揃って3国のいずれかを共同で現地調査することにしているが,平成29年度は,ほぼメンバー全員がロシアを訪問することになったことから,これを現地調査に代えることとした。この訪問では,国際会議で報告したほか,ロシア人研究者との意見交換,日本センター訪問(日本企業のロシア進出状況に関する情報・意見交換)を行った。2)8月に北海道大学において公開の研究会を開催し,研究の中間成果の発表とそれについての討論を行った。とくに,中央・地方の財政関係の比較に焦点を当てた。3)9月に研究代表者,分担者1名,連携研究者1名などがモスクワを訪問し,官公庁や研究機関における聞き取り調査を行った。4)11月に研究代表者がAssociation for Slavic, East European and Eurasian Studies (ASEEES)(米国,シカゴ)において研究成果を発表したほか,メンバーがいくつかの学会等で研究発表を行い,その成果を学術誌等に発表した。5)1月に東京大学において研究会を開催し,研究の中間成果の発表とそれについての討論を行った。引き続き,中央・地方の財政関係の比較に焦点を当てた。また,平成30年度の比較経済体制学会における報告についての議論,最終年度の研究の進め方に関する意見交換なども行った。
2: おおむね順調に進展している
ロシア,中国,インド3国の経済について,①マクロ経済,②ミクロ経済(個別産業),③社会問題,④地域経済,⑤世界システムの5つのサブトピックスを中心に比較を行うことがおおむね予定通りできている。とくに,中央・地方の財政関係の比較,個別産業の比較,3国を取り巻く国際経済関係の変化に関して,分析を深めることができた。これらに関して数多くの論文を既に刊行することができているほか,国内外の学会において,数多くの発表を行ってきた。また,中国・インド経済の研究者とともにロシアのサンクトペテルブルクを訪問し,当地で開催されたSecond World Congress of Comparative Economicsにおいて,まとまった報告を行うことができたほか,ロシアの現状についての理解を深めることができた。
6月に北海道大学で開催される比較経済体制学会年次大会の共通論題「ユーラシア地域大国の比較と関係」において,本研究の代表者,分担者3名,協力者3名の計7名が報告を行うことが決まっている。報告は,「ユーラシア地域大国の中央・地方財政関係」,「ユーラシア地域大国のマクロ経済政策の比較」,「中国とロシアの鉄鋼業比較」,「ユーラシア経済連合」の4つである。これらの報告は,査読を経て,同学会の学会誌で特集号として掲載される予定となっている。これは,本研究の重要な最終成果の1つと位置付けられる。本研究では,毎年度メンバーが揃って3国のいずれかを共同で現地調査することにしているが,平成29年度に実施できなかったインド訪問を12月に行う予定である。最終年度であることから,研究の成果に関して,インドの研究者と意見交換することも予定している。
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すべて 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 8件、 招待講演 2件) 図書 (1件)
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