研究課題/領域番号 |
15H01859
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松井 圭介 筑波大学, 生命環境系, 教授 (60302353)
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研究分担者 |
須山 聡 駒澤大学, 文学部, 教授 (10282302)
佐藤 大祐 立教大学, 観光学部, 准教授 (20405616)
呉羽 正昭 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50263918)
堤 純 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (90281766)
市川 康夫 筑波大学, 生命環境系, 特任助教 (60728244)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 世界遺産 / 聖地 / 景観保全 / ツーリズム / 観光地理学 / コミュニティ |
研究実績の概要 |
平成27年度は当初研究計画に従い、以下の手順と方法で研究を進めた。1)先行研究の探索:理論的フレームワークの小袿と海外の事例収集では、主として英語圏、ドイツ語圏における既往研究の整理を図るとともに、研究会を通して、知の集約と共有を図った。2)フィールドワークの実施では、1年目は海外および国内の研究対象候補地域を広く巡検し、基礎的な研究資料を蓄積した。松井と堤はオーストラリア、呉羽はドイツ、佐藤はアメリカ合衆国、市川はフランス、須山は奄美大島をそれぞれ主フィールドとして、資料収集と整理を行った。例としてここでは須山の研究を述べる。須山は奄美群島を対象に,世界自然遺産登録を目指す実践的な取り組みの実態把握に努めた。現地調査では,宇検村・瀬戸内町(奄美大島)・伊仙町(徳之島)を対象に,行政の対応,特に景観保全に関する事項を重点的に調査した。その結果,景観保全に対する行政施策の事業化が進まず,足踏みの段階にあることが明らかになった。景観といった包括的な概念規定が,縦割り的な行政組織の中でうまく整合しないのがその要因であると考えられる。 本課題採択以前から取り組んできた地域資源の商品化プロセスについては,「奄美大島の観光における地域の資源化と商品化」において成果を公開した。観光の商品として市場に投入するためには,ストーリーの構築と演出が必要であることが明らかになった。この論点については,昨年度2回の学会発表においても発表した。他の研究者も同様に各フィールドにおいて順調に研究の進捗をみている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者、分担者ともにエフォート以上の尽力をし、1年目として事前の研究計画に沿った進捗をみせている。連携研究者との協力には課題を残しているものの、ここまでおおむね順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は引き続き、研究代表者・分担者による個別のフィールドワークの実施および研究成果の収集・分析を進めていく。研究成果の一部については学会・研究会等での口頭発表や学術論文の執筆を通して、研究成果を公開する。
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