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2019 年度 実績報告書

日本古典籍における表記情報学の発展的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15H01875
研究機関国文学研究資料館

研究代表者

今西 裕一郎  国文学研究資料館, その他部局等, 名誉教授 (90046219)

研究分担者 神作 研一  国文学研究資料館, 研究部, 教授 (30267893)
落合 博志  国文学研究資料館, 研究部, 教授 (50224259)
入口 敦志  国文学研究資料館, 研究部, 教授 (80243872)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード日本古典籍 / 表記 / 文字 / 漢字 / 平仮名 / 片仮名
研究実績の概要

2021年度は、2020年度に引き続き前年度から100万円を繰り越して、本研究と大きく関わるカリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館所蔵の日本古典籍の調査を実施する予定であったが、コロナ感染症のため渡航が不可能となり、調査を取り止めた。しかし初年度である2015年度以降の調査研究の蓄積に基づき、本研究の課題である日本古典籍の表記情報に関する研究成果を、研究代表者および研究分担者がそれぞれ発表した。具体的には、研究発表に示す通りである。特に『玄奘三蔵 新たなる玄奘像をもとめて』に掲載された落合博志「『玄奘三蔵絵』の成立―詞書筆者資料を基点として」は、藤田美術館所蔵の国宝『玄奘三蔵絵』について、詞書の筆者を記載した資料を紹介し、やや広く鎌倉末期頃と考えられていた『玄奘三蔵絵』の成立を具体的に正和後半~嘉暦初年(1315~1327)と推定した。これにより、『玄奘三蔵絵』の表記情報資料としての年代的位置付けがより正確に行えることとなった。また、従来『玄奘三蔵絵』の詞書は、玄奘の伝記である『大慈恩寺三蔵法師伝』に直接基づいて作成されたように考えられていたが、『続教訓抄』に引かれる玄奘三蔵伝との比較から、『大慈恩寺三蔵法師伝』に基づきつつ改変を加えた先行する和文の玄奘三蔵伝に拠ったという推定を示した。その直接の典拠となった文献は今後探索する必要があるが、『続教訓抄』を視野に入れることで、漢文で書かれた『大慈恩寺三蔵法師伝』から和文の絵巻詞書に至る表記の変化の問題が新たな研究課題として浮かび上がってきたと言える。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Longing for the Refinement of the Heian Court during the Edo Period: Development of Printed Books with Kasen-e2022

    • 著者名/発表者名
      神作研一
    • 雑誌名

      国文学研究資料館紀要 文学研究篇

      巻: 48 ページ: 13-70

    • DOI

      10.24619/00004454

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 能における宗教関係語句一斑―《放下僧・春日龍神・楊貴妃・草子洗・三輪》について2022

    • 著者名/発表者名
      落合博志
    • 雑誌名

      アジア遊学

      巻: 265 ページ: 152ー167

  • [図書] 源氏物語(九)蜻蛉-夢浮橋/索引2021

    • 著者名/発表者名
      柳井滋、室伏信助、大朝雄二、鈴木日出男、藤井貞和、今西祐一郎 校注
    • 総ページ数
      624
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      978-4-003-51023-0
  • [図書] 玄奘三蔵 新たなる玄奘像をもとめて2021

    • 著者名/発表者名
      桑山正進、佐久間秀範、吉村誠、橘川智昭、師茂樹、ステフェン・デル、蓑輪顕量、阿部龍一、肥田路美、荒見泰史、李銘敬、本井牧子、谷口耕生、落合博志、レイチェル・サンダーズ、近本謙介
    • 総ページ数
      592
    • 出版者
      勉誠出版
    • ISBN
      978-4-585-31005-1

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公開日: 2022-12-28  

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