研究課題/領域番号 |
15H01877
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永田 知之 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (80402808)
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研究分担者 |
井波 陵一 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10144388)
冨谷 至 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70127108)
土口 史記 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (70636787)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 中国文学 / 東洋史 / 中国哲学 / 漢籍学 / 書誌学 |
研究実績の概要 |
A.研究代表者と研究分担者のうちの1名、同じ機関に属する他の研究者1名が当研究課題の資金で8月に南京大学域外漢籍研究所と京都大学人文科学研究所など複数の研究機関によって共催された国際ワークショップ“三国志曼陀羅:三国時代的思想、学術与文学”に参加し、それぞれコメンテーターと基調講演者(講演の主題は古代アジアにおける文化伝播)、報告者(中国古典学、特に思想を取り扱う内容)を務め、主催の任に当たった南京大学を初めとして他機関に属する研究者と交流を深めた。 B.研究分担者のうちの1名が国内(於京都大学人文科学研究所)の学会で、他の1名が国外(開催地は中国・襄陽)の学会、国内(於金沢大学)の学術ワークショップで各々1件ずつ研究報告(いずれも内容は中国古代史に関わる)を行った。さらに研究代表者が国外での国際学会(開催地はロシア科学アカデミー東洋写本研究所)で中国古典文学に関する研究報告を行った。 C.研究代表者、研究協力者を含む執筆者による、非専門家の読者をも主たる対象とする目録学を主題とした著作(公開講演の記録に基づく)が刊行された。また研究代表者や研究分担者のうちの2名が執筆者として計10項目を担当した、世界史上の名著を紹介する一般向けの啓蒙的な書籍が出版された。 D.研究代表者がドイツに渡航して、京都大学と共催する予定のシンポジウムにおける1セッション並びに共同研究の今後について、ハンブルク大学アジア・アフリカ研究所に属する研究者と打ち合わせを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国際学会での基調講演や研究報告を初めとして、京都大学人文科学研究所と海外の研究機関との交流や共同研究は予定どおり問題無く進んでおり、今後の研究について基礎が定まると同時に、最終的に発表されるべき成果への準備も整いつつある。 また分担者のうち、京都大学人文科学研究所の助教(任期付き)が他大学で任期の定めの無い准教授の職を得た。このことを含めて、若手研究者の育成という課題でも成果が上がっている。
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今後の研究の推進方策 |
個別の論文執筆はもとより、研究代表者らの国際シンポジウム・国際学会における研究報告などによって、日本国内のみならず海外でも漢籍学の意義とその構築の必要性を問い、現在までの成果を発表していく予定である。加えて報告書やニューズレターの刊行を通して、研究の発信と広報に努めたいと考えている。
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