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2017 年度 実績報告書

東アジア古典学の次世代拠点形成──国際連携による研究と教育の加速

研究課題

研究課題/領域番号 15H01878
研究機関東京大学

研究代表者

齋藤 希史  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80235077)

研究分担者 徳盛 誠  東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (00272469)
金沢 英之  北海道大学, 文学研究科, 准教授 (00302828)
道坂 昭廣  京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (20209795)
田村 隆  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70432896)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード東アジア / 古典学 / 日本漢文 / 中国古典
研究実績の概要

本研究は、日本・北米・アジア地域の中堅・若手研究者を中心とした「東アジア古典学」の研究拠点を形成し、各地域の大学院教育へのフィードバックを積極的に行うことで、次世代の「東アジア古典学」を構築しようとするものである。
今年度は昨年度に引き続き、以下の6項目を軸に研究を遂行した。
1)共同研究会「東アジア古典学」の次世代拠点形成の推進。2)次世代研究者の発表と討議を中心としたワークショップの開催。3)「東アジア古典学」具体化の一環として、教育プログラムに対応した教材作成と刊行を促進。4)3)で編集された教材・著作のドラフト等を試行・活用した実践的なセミナーの開催。5)研究会の記録、教材のドラフトなどの公開。6)「東アジア古典学」の関連文献・データの体系的な整備であったが、いずれも所期の目標を達成することができた。
具体的には、1)は、3月に中国浙江工商大学にて科研メンバー4名による特別講義を行った。また、新しい企画として、「東アジア古典学」の分野で活躍する第一線の研究者を招いて、その著作を軸に若手研究者との間で対話を行う研究会を6月と9月の2回開催し、さらに、「東アジア古典学」の基盤となる書誌学(書物学)の手法と視点を共有するセミナーを慶應義塾大学佐々木孝浩教授に協力を仰いで実施した。2)は、昨年に引き続き京都大学で「次世代ロンド」を7回行った他、東京大学でも1回開催し、院生を含めた若手研究者による研究交流を推進した。3)4)は、12月にカリフォルニア大学ロサンゼルス校にて、Japanese Vernacular Kanbun Reader (試行版)を用いた実験授業を行った。5)は、上記セミナー等の受講学生による当日レポートを英中韓の三カ国語に翻訳し公開することに力を入れた。6)は、『日本書紀』および中国古典に関する資料整備に重点を置いた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

全体として順調に進捗し、成果を上げている。また今年度は継続企画を更に充実させただけでなく新しい企画を多く開催し、各イベントの受講学生の当日レポートを公開することで研究の成果の可視化が出来ている。参加メンバーの研究活動も活発であり、それぞれの研究成果公刊においても本科研で得られた知見が反映されている。

今後の研究の推進方策

引き続き、本年度の実施計画を継承して研究を推進することが妥当だと判断される。

  • 研究成果

    (30件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (7件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 3件、 招待講演 6件) 図書 (6件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] カリフォルニア大学ロサンゼルス校/プリンストン大学/コロンビア大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      カリフォルニア大学ロサンゼルス校/プリンストン大学/コロンビア大学
  • [国際共同研究] ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      ブリティッシュコロンビア大学
  • [国際共同研究] 浙江工商大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      浙江工商大学
  • [雑誌論文] ブラックホール/M・E/忌字禍--フィクションのサイエンスとしてのSF2018

    • 著者名/発表者名
      金沢英之
    • 雑誌名

      層 映像と表現

      巻: 10 ページ: 25-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 羅振玉より徳富蘇峰への手紙--同志社大学図書館蔵『羅振玉書簡:徳富猪一郎宛』略注上2018

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 雑誌名

      歴史文化社会論講座紀要

      巻: 15 ページ: 37-51

  • [雑誌論文] 〈漢〉の声 : 吟詠される佳句2017

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史
    • 雑誌名

      中古文学

      巻: 100 ページ: 81-93

  • [雑誌論文] 吉田兼倶による『日本書紀』研究の基礎的考察(二) : 兼倶〈抄〉の分析2017

    • 著者名/発表者名
      金沢英之
    • 雑誌名

      北海道大学文学研究科紀要

      巻: 152 ページ: 81-111

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 在原業平「月やあらぬ」歌再考2017

    • 著者名/発表者名
      田村隆
    • 雑誌名

      超域文化科学紀要

      巻: 22 ページ: 99-108

  • [雑誌論文] 詩論駢文在日本的傳播序論2017

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 雑誌名

      駢文研究

      巻: 1 ページ: 135-146

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 成田健太郎「中国中古の書学理論」2017

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 雑誌名

      六朝學術学会

      巻: 18 ページ: 91-96

  • [学会発表] 漢籍の声2018

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史
    • 学会等名
      東アジア古典学の方法 第40回 浙江工商大学特別講義
    • 招待講演
  • [学会発表] 関於日本伝下来的《王勃集》2018

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      海外名家講座
    • 招待講演
  • [学会発表] 王勃と初唐文學ー王勃佚文作品の意義についてー2018

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      東アジア古典学の方法 第40回 浙江工商大学特別講義
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本神話と東アジア漢字世界2018

    • 著者名/発表者名
      金沢英之
    • 学会等名
      東アジア古典学の方法 第40回 浙江工商大学特別講義
    • 招待講演
  • [学会発表] 王昭君説話の語り方2018

    • 著者名/発表者名
      田村隆
    • 学会等名
      東アジア古典学の方法 第40回 浙江工商大学特別講義
    • 招待講演
  • [学会発表] 一条兼良における日本書紀解釈の態度2018

    • 著者名/発表者名
      徳盛誠
    • 学会等名
      セミナー 東アジア古典学の方法 第36回
  • [学会発表] 〈漢〉の声―吟詠される詩文2017

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史
    • 学会等名
      中古文学会
  • [学会発表] 關於日本傳存的《王勃集》殘卷-其書寫形式以及“華”字缺筆的意義-2017

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      第二届南京大学域外漢籍国際学術研討会
    • 国際学会
  • [学会発表] 有關日本平安時代 詩序簡介―以《本朝文粹》所收詩序為中心―2017

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      駢文国際学術研討会 第五届中国駢文学会年会
    • 国際学会
  • [学会発表] 羅振玉と日本所在中国典籍(同志社大学図書館・徳富文書『羅振玉書簡:徳富猪一郎宛』の紹介を兼ねて2017

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      “浙江與東亞”国際学術研討論會
    • 国際学会
  • [学会発表] 羅振玉の日本所在中国典籍の影印活動について2017

    • 著者名/発表者名
      道坂昭廣
    • 学会等名
      浙江越秀外国語学院東方語言学院
    • 招待講演
  • [学会発表] 海保青陵「談」の構成―2015海保青陵ワークショップをめぐって2017

    • 著者名/発表者名
      徳盛誠
    • 学会等名
      国際研究集会「海保青陵の時代としての江戸後期――海保青陵没後200年記念研究会――」
  • [学会発表] 一条兼良『日本書紀纂疏』における解釈学とその意義2017

    • 著者名/発表者名
      徳盛誠
    • 学会等名
      日本思想史学会2017年度大会
  • [図書] 源氏物語 三2018

    • 著者名/発表者名
      田村隆 柳井滋ほか10名のうち10番目
    • 総ページ数
      624
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 漢文脈の漱石2018

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史(「漱石と漢詩文─修辞と批評」執筆)
    • 総ページ数
      208
    • 出版者
      翰林書房
    • ISBN
      978-4-87737-425-9
  • [図書] 省筆論2017

    • 著者名/発表者名
      田村 隆
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      978-4-13-083073-7
  • [図書] 源氏物語 一2017

    • 著者名/発表者名
      田村隆 柳井滋ほか10名のうち10番目
    • 総ページ数
      612
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      9784003510155
  • [図書] 源氏物語 二2017

    • 著者名/発表者名
      田村隆 柳井滋ほか10名のうち10番目
    • 総ページ数
      622
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      9784003510162
  • [図書] 漱石辞典2017

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史(分担執筆)
    • 総ページ数
      832
    • 出版者
      翰林書房
    • ISBN
      978-4-87737-410-5
  • [備考] 東アジア古典学の次世代拠点形成

    • URL

      http://eacs.c.u-tokyo.ac.jp/

URL: 

公開日: 2018-12-17   更新日: 2022-08-22  

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