研究課題/領域番号 |
15H01911
|
研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
齋藤 晃 国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 教授 (20290926)
|
研究分担者 |
網野 徹哉 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60212578)
渡部 森哉 南山大学, 人文学部, 教授 (00434605)
岡田 裕成 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00243741)
坂本 宏 中央大学, 経済学部, 准教授 (80733261)
近藤 康久 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (90599226)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 文化人類学 / 民族学 / 西洋史 / 考古学 / エスノヒストリー |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルスの地球規模の蔓延により国内外の分担者や協力者との対面による打合せや共同作業がきわめて困難となった状況下、研究成果のとりまとめを進めた。 マクロ分析については、副王トレドの納税額査定記録に基づいて作成したレパルティミエント(在来の民族集団)とレドゥクシオン(集住化により建設された町)のデータベースの分析に基づいて、16世紀末の先住民社会の全体的特徴を明らかにするとともに、総集住化がその社会のありようをどのように変えたかを究明した。また、国内の分担者や協力者と共同で、人文情報学のアプローチを歴史研究に応用することの学術的意義を論じた日本語の論文を刊行した。さらに、米国の協力者と共同で作成したレドゥクシオンのデータベースをあらたに入手した史料に基づいて見直すとともに、そのデータベースの分析結果を英語の論文にとりまとめた。 ミクロ分析については、代表者や分担者、協力者の各々が、刊行予定の英語の論文集に収録すべき論文の執筆を進めた。代表者は分担者や協力者の原稿をチェックし、必要な場合には書き直しを要求した。また、専門業者に依頼して、スペイン語の原稿を英語に翻訳し、英語を母語としない執筆者の英語原稿を校閲した。この論文集は米国の出版社から刊行される予定である。 本研究は人文情報学のアプローチを本格的に援用した歴史研究として先駆的意義をもつが、そのアプローチの最大の効用はマクロ分析とミクロ分析の統合にある。従来の研究では、ふたつはしばしば隔絶しており、一方の成果が他方に反映されることはまれだった。しかし、納税額査定記録という希有な史料と人文情報学の道具と方法のおかげで、本研究はふたつのレベルを統合し、総集住化の全体像を描き出すとともに、個々の地域や集団の微細な特徴も究明できたのである。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|