研究課題
【観測的研究】本研究の題目である活動銀河核の構造を理解するには、広帯域X線スペクトルならびに他波長でのデータが必要である。NuSTAR衛星で得られた硬X線スペクトルを用いて、低活動銀河核の放射モデルならびにマージャー銀河内のAGN活動性に関して研究を行った。また、赤外線観測のデータを使用してエディントン比に着目し、放射機構の違いを研究するなどを行った。この他にも、「ひとみ」衛星で検出したかに星雲からの硬X線の偏光観測結果についても報告している。【硬X線望遠鏡の開発】今年度の目標の一つである超薄板ガラスを用いた鏡面形成法の開発を行った。この方法は前例がないため、いくつかの方法を試した結果、薄板ガラスの一部に接着剤を塗布し、Wolter型CFRP基板を貼り付ける方法がもっとも結像性能が良いことがわかった。10月の時点で鏡全体の2割程度で可視光評価で約40秒角を達成した。1月には放射光施設SPring-8にて20 keVのX線を用いた結像性能評価実験を行い、同様の結果を得た。その後、薄板ガラス接着法のさらなる改良を行い、可視光評価で鏡全体の6割程度で30秒角台を達成する基板の製作に成功した。目標の20秒角に向けて着実に開発が進んでいる。また、もう一つの目標である反射鏡の積層に関しては、積層時の基板の固定箇所について調査を行い、位置調整・固定箇所の決定を行った。これにより、数μm以下の精度で基板を配置することが可能となった。続いて、反射鏡の半径を変えた場合で基板の配置を行い、異なる半径の基板を複数枚重ねる積層に関する課題を抽出した。以上の本研究で得られた研究成果は、11本の論文として発表され、また、35の研究会・学会等で報告した。さらに、本研究で得た知見を将来計画に活かすために、現在計画中/進行中の飛翔体計画に積極的に参加した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 8件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (35件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件)
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