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2018 年度 実績報告書

ガンマ線バーストの輻射メカニズムを説き明かすための偏光度検出器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15H02080
研究機関山形大学

研究代表者

郡司 修一  山形大学, 理学部, 教授 (70241685)

研究分担者 中森 健之  山形大学, 理学部, 准教授 (30531876)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードガンマ線バースト / MPPC / コンプトンカメラ
研究実績の概要

ガンマ線バーストのエネルギー輻射メカニズムを解明するためには、ガンマ線の偏光度観測が必須である。そのため、高精度のガンマ線バースト偏光度検出器の開発をアメリカ側と行ってきた。今年度は2種類のシンチレーターとMulti Pixel Photon Counter(MPPC)という新しい光デバイスを使ったミニコンプトンカメラを製作して、その基礎性能を調べると同時にMPPCの放射線耐性を調べた。
我々が製作したミニコンプトンカメラは2層構造になっており、第一層は1cmキューブのプラスチックシンチレーター4つとその周りを囲む8つのCsI(Tl)シンチレーター(1cmキューブ)でできている。また2層目はプラスチックシンチレーターの真下に4つのCsI(Tl)シンチレーターを置いている。それぞれのシンチレーターには6mm角のMPPCが取り付けられており、全てのシンチレーターから信号を読み出せるようになっている。そしてこの検出器の上方からプラスチックシンチレーターに60keVのガンマ線を照射し、コンプトン散乱のイベントを取得した。その結果、プラスチックシンチレーターのエネルギーデポジットを使って、どちらの方向からガンマ線が来たのか粗く知ることができることが分かった。またプラスチックシンチレーターとCsI(Tl)のコインシデンスを使えば、バックグランドを大きく落とせることが分かった。
もう一つ行った実験はMPPCの放射線耐性に関する実験である。MPPCは今まで宇宙で使用された実績がほとんど無いため、宇宙放射線でどの程度性能が劣化するのか調べておく必要がある。そのため、放射線医学総合研究所でプロトンの照射実験を行った。その結果、宇宙空間で数年使用した場合、MPPCのダークカレントが数千倍になることが分かった。そしてアニーリングなどの方法を駆使してもダークカレントはほとんど減らない事が分かった。その結果MPPCを使った衛星搭載用のコンプトンカメラの実用化は難しいことが分かった。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] University of New Hampshire/NASA/MSFC(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      University of New Hampshire/NASA/MSFC
  • [雑誌論文] Readout Test of Plastic Scintillator with MPPC for the Development of Gamma-Ray Burst Polarimeter2019

    • 著者名/発表者名
      S.Gunji et al.
    • 雑誌名

      JPS Conf. Proc.

      巻: 24 ページ: 1-6

    • 査読あり
  • [学会発表] 偏光度検出器 GAP2 のエンジニアリングモデルの開発2019

    • 著者名/発表者名
      斎藤耀
    • 学会等名
      日本物理学会春季大会
  • [学会発表] MPPCを用いたコンプトン散乱型γ円バーストコンプトン望遠鏡の可能性2019

    • 著者名/発表者名
      郡司修一
    • 学会等名
      宇宙科学シンポジウム
  • [学会発表] MPPCやSiPMの宇宙利用を目指した放射線照射テスト2018

    • 著者名/発表者名
      斎藤耀
    • 学会等名
      日本物理学会秋季大会
  • [学会発表] MPPCやSiPMの宇宙利用を目指した放射線照射テスト2018

    • 著者名/発表者名
      斎藤耀
    • 学会等名
      偏光リサーチグループ研究会
  • [学会発表] 宇宙ステーション搭載用ガンマ線バースト偏光度検出器LEAPの性能評価2018

    • 著者名/発表者名
      郡司修一
    • 学会等名
      HIMAC成果報告会
  • [学会発表] Application of Silicon Photomultipliers to Compton-scattering-type Polarimeters for Gamma Ray Bursts2018

    • 著者名/発表者名
      Y.Saito
    • 学会等名
      IEEE NSS
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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