研究課題/領域番号 |
15H02109
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤森 淳 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10209108)
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研究分担者 |
組頭 広志 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (00345092)
雨宮 健太 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (80313196)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 遷移金属酸化物 / 界面 / 超薄膜 / 磁気異方性 / 軟X線磁気円二色性 / 軟X線二色性 / 光電子分光 |
研究成果の概要 |
放射光を用いた分光測定により以下のことを明らかにした。(1)遷移金属酸化物薄膜の膜厚依存金属-絶縁体転移における電子状態と磁性の変化、(2)反強磁性絶縁体の界面において強磁性金属が発現する現象の発見とその機構解明、(3)誘電体と強磁性金属界面に電圧を印加することによって生じる化学結合と磁性の変化、(4)遷移金属酸化物薄膜と重金属-遷移金属合金・多層膜の垂直磁気異方性の起源、(5)鉄系強磁性半導体とファンデルワールス強磁性体の電子状態と磁性を調べ、強磁性発現機構を提唱、(6)スピネル型酸化物の電子状態と磁性をサイト選択的に調べ、基板との界面におけるサイト置換欠陥を同定。
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自由記述の分野 |
放射光を用いた物性物理学実験
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として、(1)電子状態の次元クロスオーバーを観測し、電子相関や量子閉じ込め効果も含めて明らかにしたこと、(2)磁気異方性の起源として、重金属が存在する場合に限らずスピン密度の異方性が重要であることを示したこと、(3)反強磁性絶縁体が作る界面が強磁性金属となる現象と発現機構を原子レベルで明らかにしたこと、(4)強磁性体に対する電場の効果を直接観測したことが挙げられる。社会的な意義は、(1)高密度磁気記録材料等の開発に指針となる知見を与えたこと、(2)室温強磁性半導体の開発に有用な知見を与えたこと、(3)デバイス界面の欠陥の原子レベルでの同定可能性を示したことなどである。
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