研究分担者 |
橋口 浩之 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (90293943)
松永 真由美 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 講師 (30325360)
齊藤 昭則 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10311739)
齋藤 享 国立研究開発法人電子航法研究所, その他部局等, 研究員 (40392716)
フイシン リュウ 九州大学, 国際宇宙天気科学・教育センター, 准教授 (70589639)
横山 竜宏 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波計測研究所宇宙環境インフォマティクス研究室, 研究員 (30397525)
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研究実績の概要 |
本研究では、EAR等に次世代衛星ビーコン観測を組合せ、全地球大気モデルを活用することで、電離圈の時間・空間構造を解明する。4つの課題を設定している。 課題1:次世代衛星ビーコン観測に対応するディジタル受信システムの開発、課題2:EARと衛星ビーコン観測による空間スケール数百~数千kmの電離圏構造の解明、課題3:EAR長期間観測データを用いた太陽活動度変動に対する電離圏構造の変動解析、課題4:シミュレーションを活用した電離圏大気圏相互結合の解明 平成27~28年度の研究実績は、課題1について、新しい4周波数受信機の開発を進めた。ディジタル受信部は動作確認と試験観測に成功した。アンテナは基本設計を終えて2回の試作と性能評価を行った。アンテナ関連の論文発表は3件(Matsunaga, 2015, 2016, 2017)、図書の共同執筆が1件(Matsunaga, 2017)である。課題2では、南北観測網のデータ解析から電離圏赤道異常が日出後に発達し夕刻から夜にかけて減衰する様子、磁気嵐に対する変動の様子や日々変動が明らかになった(Watthanasangmechai他, 2015, 2016)。課題3ではEAR長期連続観測を成功裏に継続し、赤道スプレッドF現象(ESF)の統計解析(Ajith他, 2015)、真夜中過ぎのESF現象に関しては論文2件が得られた(Dao他, 2016; Ajith他, 2016)。ESFが日出時に発生する現象が惑星間磁場Bzの北向反転に伴って発生した(Tulasi Ram他, 2015)。課題4では、全地球大気モデルとEAR観測やGPS衛星観測との比較から、下層大気の変動がESF現象に与える影響について成果を得た(論文作成中)。EARと海南島レーダーとの比較からESF発生割合の地域差が指摘された(Li他, 2016)。その他、多様な研究成果が得られた。
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