研究課題
基盤研究(A)
天然試料やその模擬系での元素の分配と化学種を調べ、その化学種の特徴から同位体分別の向きや程度を予測し、いくつかの系で予想に近い同位体分別を観測した。これらの同位体系は、日本初の新しい地球化学ツールとして利用されることが期待される。例えば、溶液中の溶存タングステン酸と水酸化鉄・マンガン酸化物への吸着態との間で同位体分別が起こることを化学種解析から予想し、実際に0.8‰程度の同位体分別を観測した。同様にゲルマニウム、ルビジウムなどで新しい同位体分別系が地球の進化史の解明などで有用であることが示された。また鉄の気化に伴う同位体分別を解明し、エアロゾル中の鉄の起源解析に有効であることを明らかにした。
地球化学、環境化学