| 研究課題/領域番号 |
15H02210
|
|---|
| 研究機関 | 京都大学 |
|---|
研究代表者 |
澄川 貴志 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80403989)
|
|---|
| 研究分担者 |
中村 篤智 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (20419675)
嶋田 隆広 京都大学, 工学研究科, 准教授 (20534259)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
| キーワード | 疲労 / ナノ / マイクロ / 金属 / 引張圧縮 / 両振り / 単結晶 |
|---|
| 研究実績の概要 |
H29年度の研究実績は、以下のように纏めることができる。1. 寸法の異なる銅（Cu）単結晶試験片（～1μm）作製してひずみ一定でのその場観察引張圧縮試験を実施し、ひずみ振幅－破断繰り返し数曲線（S-N曲線）を取得した。その結果、バルク材とは異なる疲労強度を有することを明らかにした。また、破断に至るまでの疲労損傷過程のその場観察に成功し、疲労強度に及ぼす周波数依存性も明らかにした。2. 試験片に対して切り欠きを導入し、応力集中場からの疲労損傷について検討を行った。切り欠き部に集中してナノサイズの突き出し/入り込みが形成されることを示した。また、試験後の試験片に対する超高圧透過型電子顕微鏡観察の結果、応力集中場に起因して、平滑試験片とは異なる特徴的な転位構造を形成することを明らかにした。3. Cu多結晶板に対して電子線後方散乱回折（EBSD）法解析を実施して結晶粒形状および結晶方位を特定し、特定の一つの粒界を含む双結晶試験片を作製して引張圧縮疲労試験を実施した。マイクロ・ナノサイズの微小試験片に関しては、そのすべり挙動は表面の影響を強く受け、単結晶試験片においては試験片を貫通する特徴的な疲労損傷挙動を生じる。粒界を有する試験片では、粒界の存在が疲労損傷に大きく関与し、同様の結晶構造を有するマクロ材双結晶および同寸法の単結晶試験片から予想されるものとは異なる特徴的な損傷挙動を示すことを明らかにした。4. 数nm寸法の試験片に関する疲労挙動を明らかにするために、単結晶試験片に対する分子静力学解析を実施し、マクロ及びマイクロサイズの試験片とは異なる完全転位が寄与しない不可逆変形過程の詳細を明らかにした。5. 転位動力学解析を実施し、疲労を対象とした解析に必要な諸条件を明らかにするとともに、マイクロサイズの試験片内での転位同士および転位と表面との相互作用に関する力学的検討を行った。
|
| 現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| 今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
