研究課題
本研究は,走行中の電気自動車に非接触で直接エネルギー供給を行うための,現実的なシステム(例えば,地上側の送電設備はきわめて簡単でなければならない等)に関する確固たる基盤技術の開発を目的とした。走行中ワイヤレス給電の方式としては磁界共振結合方式を基本とし,地上設備を簡単にする実用的な方策の開発を行った。具体的な項目として,1. エネルギーマネジメント技術に関する研究,2. コンデンサレス・フェライトレスに関する研究,3. 過渡現象を考慮したシステム設計,4. 磁界共振結合通信とセンサ利用,5. 漏洩電磁波低減技術の開発,6. 地上側施設の簡易化の6つ(申請書段階の6項目からやや変更している)をあげており,それぞれにおいて当初目的以上の成果が得られている。具体的な成果として,1. エネルギーマネジメント技術に関する研究,3. 過渡現象を考慮したシステム設計,4. 磁界共振結合通信とセンサ利用の項目では,実際の電気自動車を想定した大電力での実証実験に成功し,実用までを視野に入れた開発に取り組んだ。また,2. コンデンサレス・フェライトレスに関する研究,5. 漏洩電磁波低減技術の開発,6. 地上側施設の簡易化の項目では,基礎研究の段階でありながらも,将来を見通せる基盤技術として,これらの有効性を実証実験によって確認した。詳細をここで論ずるスペースはないが,後述する多くの発表論文によってこれらの成果は裏付けられている。とくに,柏キャンパスの電気自動車実験場に製作した走行中ワイヤレス給電設備は学内外の大きな反響を呼んでおり,これまでに多くのデモンストレーションなどを実施した。さらには学会の公開委員会や講習会などを通じ,高性能電池にたよる電気自動車の未来はおそらく間違いであり,「走行中ワイヤレス給電」によって確かな未来が描けることを社会に情報発信してきたことも重要な成果である。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (10件) 学会発表 (30件) (うち国際学会 16件、 招待講演 5件)
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