研究課題
① 磁気記録メディアの開発：磁性ガーネット中に過剰な熱を逃がすための熱拡散層を導入した多層膜メディアを形成し、その特性を評価した。その結果、1層の磁性ガーネット層の厚さが数100nm程度以下の場合、初期磁化方向と逆方向に外部から磁場を印加する磁気アシスト記録を行わないと十分に磁化反転せず、大きな回折効率が得られないことが実験およびシミュレーションから明らかになった。そこで二光束干渉方式を用いて磁気アシストして回折効率を評価した結果、従来の単層膜よりも10～20%程度大きな回折効率が得られることを明らかにした。またこの多層膜にコリニア方式によりデータの書き込み・再生を行った結果、記録層が離散的に存在する多層膜でもエラーの無い記録再生が可能であることを明らかにした。② 記録再生方式の検討：昨年度までの成果で、拡散板を用いないことでエラーの無い記録再生ができるようにできたが、更に磁気アシストを行いコリニア方式で記録再生することで、磁気アシストしない場合に比べ、明瞭な再生像が得られ、小さな書き込みエネルギーでもエラーの無い記録再生ができるようになった。また高記録密度を得るため、光学系ならびに空間光変調器への表示パターンの改良と磁気アシスト記録を用いることで、1回の書き込みで記録できるデータ量を約1Mバイトまで大きくできるようになった。これに多重記録を併用することで、DVDやBDと同じサイズのディスクに500GB～1TBを超える超高記録密度なデータ記録ができるようになると期待できる。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Optics Express
巻: 25 ページ: 15349-15357
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