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2016 年度 実績報告書

実物モデルを用いた性能評価に基づく高耐久コンクリート床版の開発と実装

研究課題

研究課題/領域番号 15H02259
研究機関日本大学

研究代表者

岩城 一郎  日本大学, 工学部, 教授 (20282113)

研究分担者 子田 康弘  日本大学, 工学部, 准教授 (40328696)
内藤 英樹  東北大学, 工学研究科, 准教授 (50361142)
細田 暁  横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (50374153)
石田 哲也  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (60312972)
藤山 知加子  法政大学, デザイン工学部, 准教授 (60613495)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードRC床版 / 凍結防止剤 / 耐久性 / 膨張収縮挙動 / アルカリシリカ反応 / 塩害 / 凍害 / 緻密性
研究実績の概要

本研究は近年,わが国の積雪寒冷地において問題となっている,凍結防止剤散布下における道路橋コンクリート床版の早期劣化問題に焦点を当てたものである.大学のキャンパス内に実物大鋼主桁上鉄筋コンクリート製(RC)床版モデルを1期6体,2期5体を構築し,その膨張収縮挙動,表層コンクリートの緻密性,各種耐久性について評価を行うことで,高い耐久性を有するRC床版の社会実装を目指すものである.また,各床版モデルの詳細な挙動については,各共同研究者と連携し,先端技術を駆使した計測・解析を行っている.昨年度は,ロハスの橋1期について,各種耐久性試験を実施し,塩害および凍害に対する評価を行った.また,2期については鋼主桁上における床版の現場計測を行うことで,その膨張収縮挙動や表層の緻密性の評価を行った.このうち,アルカリシリカ反応(ASR)を発生させた床版では,ASRの温度依存性やASRにより床版に発生するひび割れ形態などについて,詳細なデータを収集することができた.また床版から各種コアを採取し,先行して塩害および凍害に関する耐久性試験を実施することで,その評価も行った.以上の研究成果は,東北地方における東日本大震災に対する復興道路等で,高耐久コンクリート床版として実装された.さらに,こうした内容は,書籍「新設コンクリート革命」の一部に盛り込み発刊するとともに,土木学会等で口頭発表を行い,土木学会論文集への投稿を終えた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ロハスの橋1期については耐久性試験を実施し,塩害および凍害に対する評価を行うことができた.また,2期については現場計測を行うことで,床版上での膨張収縮挙動や表層の緻密性の評価を行うことができた.また床版からコアを採取し,先行して耐久性試験を実施することでその評価を行うことができた.さらに,これらの研究内容を書籍に執筆し,出版するとともに,土木学会論文集への投稿を終えたため.

今後の研究の推進方策

今年度は,ロハスの橋2期について,2年目の鋼主桁上RC床版の実挙動を評価するとともに,各種耐久性試験を行う予定である.これらの研究成果は,東北地方における復興道路等に対し,高耐久コンクリート床版の実装という形で社会還元へとつなげる予定である.さらに,現在熊本地震からの復興を目指す阿蘇地区などにおいても,本研究成果を活用させる予定である.本施設は対外的にも注目されており,多くの見学者が訪れることから,植栽を行うなどして周辺環境の整備を行い,一般市民に対してもわかりやすく研究成果の説明を行うことに心がけるとともに,専用のサイトを設けたホームページを通して広く情報発信することとする.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 異なる配合・養生を与えた小型供試体および実物大RC床版の若材齢挙動に関するマルチスケール統合解析2016

    • 著者名/発表者名
      大野直也,石田哲也,子田康弘,岩城一郎
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: 38 ページ: 471-476

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 実物大鋼主桁床版モデルによる種々のコンクリートの耐久性評価2017

    • 著者名/発表者名
      梅津政孝
    • 学会等名
      土木学会東北支部
    • 発表場所
      東北工業大学(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2017-03-04
  • [学会発表] 実物大鋼主桁上RC床版モデルの膨張収縮挙動及び表層品質に関する検討2017

    • 著者名/発表者名
      津田ひかる
    • 学会等名
      土木学会東北支部
    • 発表場所
      東北工業大学(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2017-03-04
  • [図書] 新設コンクリート革命2017

    • 著者名/発表者名
      岩城一郎,石田哲也,細田暁
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      日経BP
  • [備考] ロハスの橋プロジェクト

    • URL

      http://www.civil.ce.nihon-u.ac.jp/~concrete/lohas_bridge/index.html

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公開日: 2018-01-16  

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