LSIデバイスは微細化することによって高性能化を実現してきたが、多層配線が細くなり過ぎて形成できないという課題があった。本研究では、高温で銅合金をスパッタ成膜するダイナミックナノリフロー法によって幅が15nmの超微細配線(M2配線とビア)を形成する条件を見出した。この方法によれば成膜中に合金元素が絶縁層界面に偏析して蒸着物の濡れ性を向上する。また、配線形成の可否を決める因子は、配線形成初期の表面曲率勾配と加熱・冷却中の熱応力勾配であり、それぞれの因子による駆動力を定量的に評価したところ同等の効果であることが明らかになった。得られた知見をもとにリフロー挙動をシミュレーションすることができた。
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