本研究では、超音速流れが「乱れ」によって変調されるメカニズムを解明し、それを積極的に利用した新しい超音速飛行技術を開発することを目的とした。120mm×120mmの矩形断面を持つ対向衝撃波管システムを完成させ、衝撃波-格子乱流対向干渉実験を行うことを可能とした。その結果、乱流中を伝播する距離が長くなるにつれて衝撃波面の乱れが大きくなり、波面トポロジーが変化することを実証した。また、マッハ1.9の超音速風洞内の流れに繰返しレーザーパルスによって乱れを導入することにより、衝撃波振動が導入する擾乱の周波数よりも低い帯域に変調し、超音速ダクト内の衝撃波振動、全圧損失が低減できることを実証した。
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