研究課題/領域番号 |
15H02339
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 慶造 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00134065)
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研究分担者 |
寺川 貴樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10250854)
松山 成男 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70219525)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 90Srの検出 / β線のエネルギー損失 / 90Sr汚染検査 / 放射能汚染 / 福島第一原発事故 |
研究実績の概要 |
本研究では、90Srからのβ線のエネルギー(2.28MeV)が高いことに注目し、2層の平板型GEMガス検出器でβ線のエネルギー損失を測定し同時計数を行うことにより、周りの環境から及び試料中の134,137Cs及び40Kからのβ線、γ線から区別し、簡易に90Srを検出する方法を開発する。今年度は、0.1mmCuアノード、3.3mm誘導領域、GEM、12mmドリフト領域、0.012mmAlカソード、12mmドリフト領域、GEM、3.3mm誘導領域、0.1mmCuアノードの配列を持つ、2層GEMガス検出器を作成し、90Srからのβ線のエネルギー損失の計測を試みた。有感領域100mm×100mm のGlass-GEMを使用した。検出用ガスとして、低圧で増幅率の高いNeガス(0.9g/L)を使用しガスフローで、印加電圧930Vで行った。55Fe線源を使用し、5.9keVの特性X線が0.51Vにピークとして観測された。ガスゲインは、約10の4乗倍であった。90Sr線源を使用し、β線のエネルギー損失スペクトルの測定を行い,4keVにピークを持ち、25keV程度まで減少する連続なカーブのスペクトルを得た。計数のほとんどは6keV以下にあった。Drift領域12mmの飛程に対する電子のエネルギーは23.8keVと計算され、最大値25keVが説明できた。エネルギー損失を計算すると、0.8MeV以上では、1.99keVとほぼ一定であり、0.15MeVから0.8MeVの間では、1.99keVから3.95keVとなり、90Srからの0.15MeV~2.0MeVのβ線が数keVの領域に検出されていることが分かった。これにより、本装置は十分に90Srからのβ線を検出できることが分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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