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2018 年度 研究成果報告書

超伝導転移端センサが実現する粒子線治療用線量標準の高精度化

研究課題

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研究課題/領域番号 15H02341
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 原子力学
研究機関東京大学

研究代表者

大野 雅史  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (90391896)

研究分担者 松藤 成弘  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 加速器工学部, チームリーダー(定常) (00280743)
浮辺 雅宏  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (00344226)
清水 森人  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (20613988)
大谷 知行  国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, チームリーダー (50281663)
松崎 浩之  東京大学, 総合研究博物館, 教授 (60313194)
神代 暁  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 総括研究主幹 (60356962)
坂間 誠  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 病院, 主任研究員(定常) (80455386)
黒澤 忠弘  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (90356949)
佐藤 泰  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (90357153)
研究協力者 池田 時浩  
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード超伝導転移端センサ / 重粒子線治療
研究成果の概要

重粒子線癌治療において被曝を最小限に抑えつつ高い治療効果を得るには、体内の吸収線量分布の正確な把握が必要不可欠である。本研究では極めて高いエネルギー弁別性能を有する超伝導転移端センサ(TES)と錫製重粒子線吸収体を組み合わせた検出器を開発し、HIMACで得られる治療用炭素ビームの照射実験において、炭素粒子1個ずつのエネルギーの精密計測に成功した。センサの熱容量が極小のため、入射信号は飽和しているが、この信号の飽和時間は重粒子が吸収体内でロスしたエネルギーに依存することをつきとめた。本結果よりTESによる優れたエネルギー検出特性は治療用炭素線の精密線量計測手法の確立に貢献するものと考えられる。

自由記述の分野

放射線計測

研究成果の学術的意義や社会的意義

比熱が極小化する極低温下において入射放射線のエネルギーを熱に変換し、生じる温度上昇を常伝導/超伝導転移領域での急峻な温度抵抗変化を用いて検出する超伝導転移端センサTESは究めて高い精度を有するエネルギースペクトロメータである。本研究では治療用炭素ビームをTESに照射して入射応答を調べる実験を試み、個々の重粒子のエネルギーをTESが精密に弁別して検出しうることを初めて実証した。本結果は重粒子線TES検出技術が治療精度に悪影響を及ぼしえない優れた精度(不確かさ:電離箱測定法の1/20以下)を有する重粒子線の絶対線量測定法の確立に役立ち、治療計画における吸収線量分布の予測精度向上に貢献する。

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公開日: 2020-03-30  

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