Hes1レポーターマウスの成体脳スライス培養によって発現動態を解析したところ、静止状態の神経幹細胞においてHes1は高レベルで持続発現することが分かり、そのためにMash1の発現が抑制されていると考えられた。Mash1陰性の神経幹細胞の増殖能は極めて低いことから、光遺伝学的手法でMash1の発現振動の誘導を試みた。Mash1誘導システムをマウス成体脳の神経幹細胞にレンチウイルスを用いて導入し、光照射によってMash1の発現振動を誘導したところ、1週間後に神経幹細胞の多くが活性化されて新たなニューロンを生み出すことが示された。
|