microRNAが、「翻訳の抑制」と「poly(A)鎖の分解」の2つの異なる経路を用いて標的遺伝子のサイレンシングを行う分子レベルのしくみに着目し、研究を展開した。その結果、microRNAがはたらくために必要な中核因子であるArgonauteタンパク質の品質を保証する、新しいE3ユビキチンリガーゼIrukaの同定に成功した。また、microRNAがCCR4-NOT脱アデニル化複合体を介してpoly(A)分解反応を促進する際の、各因子の特性やATPの要求性について生化学的に詳細な検証を行い、これまで知られていなかった新しい性質を明らかにすることに成功した。
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