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2017 年度 実績報告書

マウス表現型に寄与するアレル発現量バイアスの原因シス制御配列の多型解析

研究課題

研究課題/領域番号 15H02412
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

城石 俊彦  国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 教授 (90171058)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード遺伝学 / ゲノム / 進化 / 発生制御 / 発生・分化
研究実績の概要

H29年度では、西欧産ドメスティカス亜種由来のB6系統と日本産モロシヌス亜種由来のMSM系統の対立遺伝子間の発現量比に着目し、表現型多様性の基盤となる原因シス多型のスクリーニングを行った。特に生殖細胞と肝細胞に着目し、二系統間の発現差に寄与するシス因子を同定することができた。
B6とMSMのX染色体を置換したコンソミック系統では、全発現遺伝子の8.5%が発現低下し、うち22%がMSM系統由来のX染色体に連鎖する遺伝子であった。これは、X染色体連鎖遺伝子のシス多型が、発現低下に大きく寄与することを示している。この発現低下遺伝子群に含まれ、精子形成に重要なTaf7l遺伝子に注目し、エンハンサー内のシス多型を探索した。H3K4me1のChIP-seq解析により、Taf7l近傍に14箇所のエンハンサー候補領域を検出した。ES細胞を用いたルシフェラーゼアッセイにより、4箇所がエンハンサー活性を示し、その内の一つは、B6アレル特異的な活性を有していた。さらに、このエンハンサーに存在する一つのIn/delがB6特異的なエンハンサー活性を獲得するのに必須であることを明らかにした。これは、亜種特異的なエンハンサーが種分化に影響を与える可能性を示している。
脂質代謝に主要な役割を果たすPparg遺伝子は、肝臓においてB6とMSMで異なる発現レベルを示す。Ppargの発現に関与するエンハンサー配列を同定するため、ChIP-seq、ATAC-seq並びにパブリックデータベースを基にして候補領域をリストアップした。各候補配列をクローニングし、HepG2細胞を用いてルシフェラーゼアッセイを行った結果、転写活性化能を有する2つの配列を同定することができた。この2箇所の配列に関しては、CRISPR/Cas9系を用いて、ノックアウトマウス系統を作製・樹立し、Ppargと関連遺伝子の発現解析を行った。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] SHH signaling directed by two oral epithelium-specific enhancers controls tooth and oral development2017

    • 著者名/発表者名
      Sagai Tomoko、Amano Takanori、Maeno Akiteru、Kiyonari Hiroshi、Seo Hyejin、Cho Sung-Won、Shiroishi Toshihiko
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 7 ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41598-017-12532-y

  • [学会発表] X染色体連鎖遺伝子のエンハンサー多型がマウス亜種間の生殖隔離に及ぼす影響2017

    • 著者名/発表者名
      岡(木曾)彩子
    • 学会等名
      日本遺伝学会第89回大会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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