脊椎動物は頭部中胚葉の存在で特徴付けられる。体節のみからなるナメクジウオを用いた研究から、頭部中胚葉の出現が初期中胚葉の脊椎動物特異的な移動に起因し、移動を抑えるとナメクジウオ的中胚葉を一部模写できることを示した。 鰓下筋研究では、主として円口類を比較検索の対象とした。結果、顎口類では囲心腔と咽頭の相対的位置関係が変化したために、顎口類鰓下筋がより内側に発生すると推測された。現在進行中の鰓下筋研究では、軟骨魚類における検索から、二つのLbx遺伝子が排他的なパターンで発現し、顎口類を特徴付ける前方と後方の鰓下筋がそれぞれ異なる制御を受けることを発見している。
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