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2017 年度 実績報告書

生殖系列における性特異的エピゲノム制御の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H02472
研究機関東京農業大学

研究代表者

河野 友宏  東京農業大学, 生命科学部, 教授 (80153485)

研究分担者 小林 久人  東京農業大学, その他部局等, 准教授 (70632727)
外丸 祐介  広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 教授 (90309352)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード性転換 / CRISPR/Cas9 / 生殖細胞形成異常 / Sry欠損 / 卵母細胞
研究実績の概要

性転換されたXY雌マウスの繁殖能力は、卵母細胞の大量喪失および減数分裂進行の障害によって、著しく損なわれてほぼ不妊となる。しかしながらマウスの遺伝的バックグラウンドの違いにより表現型が異なることが報告されている。そこで、近交系C57BL /6マウスにおいて、重要な性決定遺伝子であるSryの遺伝的切除を伴う性反転した雌を作出して、性転換XY雌卵母細胞機能不全の分子病因を決定しようとした。XY<sry->突然変異体と呼ばれるこれらの突然変異体マウスは、胎児発達中の生殖細胞の重度の傷害を示し、性成熟前の卵巣生殖細胞の枯渇をもたらした。始原生殖細胞の包括的トランスクリプトーム解析は、有糸分裂増殖の段階の間に、XY<sry->雌が正常な発生プロセスから明らかに逸脱していることを示した。XY<sry->始原生殖細胞の顕著な増殖障害が認められたが、これは異常なβ-カテニンシグナル伝達および転移因子の過剰発現と関連していた。減数期に入ると、XY<sry->卵子は、クロスオーバ形成の障害、原始卵胞維持の障害、および胚発生の能力を含めて、広範な機能障害を呈した。これらの結果は、性転換されたXY雌マウスにおける生殖細胞形成異常の分子基盤の一部が明らかになった(論文投稿中Human Molecular Genetics)。「Swyer症候群」のようなヒトの性分化障害に関する洞察を提供する。
さらに、性転換XY卵子の機能回復を目的に、Y染色体上の3遺伝子、Ube1y1, Uty, Ddx3y, をCRISPR/Cas9システムを用いて欠損させたマウスを作出した。この突然変異マウスを正常雌マウスと交配させ受精卵を回収し、これにSry-KOベクターを用いたCRISPR/Cas9システムにより性転換雌の作出を試みている。性転換産子が得られれば、繁殖能や卵子の正常性について検証する予定である。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [学会発表] Sry欠損XY性転換雌マウスの卵母細胞成熟能および繁殖能の解析2017

    • 著者名/発表者名
      西村千秋, 坂下陽彦, 河野友宏
    • 学会等名
      第58回 日本卵子学会学術集会
  • [学会発表] Single-cell transcriptome analysis in XY oocytes of SRY-mutated, sex-reversed mice2017

    • 著者名/発表者名
      Akihiko SAKASHITA, Chiaki NISHIMURA, Tomohiro Kono
    • 学会等名
      World Congress of Reproductive Biology 2017
    • 国際学会
  • [学会・シンポジウム開催] World Congress of Reproductive Biology 20172017

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公開日: 2018-12-17  

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