今後の研究の推進方策 |
これまでの成果を踏まえ、次のことを進めたい。 1.MentholによるANO1阻害の基本構造の解明 menthol構造類似帯体によるANO1機能阻害効果を比較検討することによって、ANO1阻害に重要な化学物質構造を明らかにする。Mentholを含めた化合物がマウス感覚神経における活動電位発生にどのような効果を及ぼすかを検討する。マウスANO1のみならずヒトANO1を含めた複数種のANO1に対する阻害効果を持っているかどうかを検討する。明らかにした基本化学物質がTRPV1, TRPA1を含めた他のイオンチャネルにどういう効果を持っているかを検討する。 2.TRPチャネルとanoctaminの機能連関スクリーニング 哺乳類28のTRPチャネルのうち、応募者が研究している9つのマウス温度感受性TRPチャネル(TRPV1, TRPV2, TRPV3, TRPV4, TRPM2, TRPM4, TRPM5, TRPM8, TRPA1)とマウスTRPP3チャネルの計10と4つのマウスanoctaminチャネル(ANO1, ANO4, ANO6, ANO10)の機能連関のスクリーニングを行う。HEK293T細胞にTRPチャネル1種類とanoctamin1種類を共発現させて、パッチクランプ法を用いてTRP刺激物質投与でクロライド電流が活性化されるかどうか、を指標にスクリーニングする。
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