研究課題/領域番号 |
15H02575
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
阪井 丘芳 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (90379082)
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研究分担者 |
野原 幹司 大阪大学, 歯学研究科, 准教授 (20346167)
福本 敏 東北大学, 歯学研究科, 教授 (30264253)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 唾液腺 |
研究実績の概要 |
再生医療の進歩が著しいが、細胞から3次元的に複雑な構造を有する臓器を形成し、機能回復を図るまでに多くの障壁があり、未だに実現は困難である。本研究は唾液腺をモデルとして障害を受けた臓器の再生医療を行うことを目的としている。 臓器再生に応用する情報として唾液腺形成時期に発現する遺伝子のスクリーニングを行うために、マウス胎仔の唾液腺上皮のcleft (分枝部) とbud (非分枝部)に特異的に発現する遺伝子をT7-SAGE (Serial Analysis of Gene Expression) 法に申請者がT7-based RNA amplification法を用いて網羅的に探索してきた。これまでに我々が報告してきた細胞外マトリックス、増殖因子、転写因子を含めて特徴的な遺伝子を見いだし、FibronectinやBtbd7も同様にcleft周辺に強く発現していることを確認した。さらに、RT-PCR法にて遺伝子発現を調べた後、定量的リアルタイムRT-PCR法にて、budに比較してcleftにそれらの遺伝子が強く発現していることを確認した。 in situ hybridizationを用いてmRNAレベルの発現分布、あるいは、既知の遺伝子であれば、既存する抗体を使用し免疫染色法を用いて、発現分布を確認した。FibronectinやBtbd7はcleftに集積し、強く発現している状態が免疫染色とin situ hybidization法にて再現できた。T7-SAGEライブラリーで発現された遺伝子群の中から、cleft形成に関わる領域に発現しているかを検討している。今後、RT-PCR法、in situ hybridization法あるいは免疫染色法にてその遺伝子がcleftに特異的に高く発現することが確証された場合は、RNA干渉法を用いて機能的阻害実験を開始しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
唾液腺形成時期に発現する遺伝子のスクリーニングを行う際に、マウス胎仔唾液腺上皮のcleftとbudに特異的に発現する遺伝子を網羅的に検討してきたが、膨大な数の候補遺伝子が存在し、遺伝子の発現レベルを確認するのに時間を要している。Fibronectinのように優れた抗体を手に入れることができる分子とは異なり、Btbd7のような優れた抗体を手に入れることが出来ない場合は、in situ hybridization法を用いて発現を確認しているが、条件設定で時間を要してしまった。
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今後の研究の推進方策 |
マウス胎仔唾液腺上皮のcleftに特異的に発現する遺伝子を網羅的に検討し、インターネット上のデータベースを用いてタンパク質構造を予測し、特徴的な機能ドメインを有する遺伝子に絞って、発現量、発現分布の確認を行い、機能を予測した上で、研究の進行を加速したいと考えている。
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