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2018 年度 実績報告書

つっかえタイプの非流ちょう性に関する通言語的調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 15H02605
研究機関京都大学

研究代表者

定延 利之  京都大学, 文学研究科, 教授 (50235305)

研究分担者 林 良子  神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (20347785)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード非流ちょう性 / 通言語的研究 / つっかえ / 膠着語 / 延伸 / とぎれ / 日本語 / 話しことば
研究実績の概要

最終年度にあたるこの2018年度は、非流ちょうなつっかえの自然さに、当該言語の膠着性の高低が影響するという仮説(膠着性仮説)を検証するという、本プロジェクトの中心的課題をおこない、結果を学会誌に掲載した。考察対象としたのは、日本語・韓国語・タミル語・トルコ語・ハンガリー語という5つの膠着語と、屈折語でありながら膠着語に近く膠着性が高いとされるシンハラ語、そして膠着語が低いとされる中国語(孤立語)・フランス語(屈折語)の、計8言語である。これらの自然会話を観察し、形態素内部で延伸型続行方式でつっかえる非流ちょうな発話があるかないかを調べた。さらに、個人差の影響を回避するために、疑似的な電話対話の発話を用いた知覚実験をおこない、形態素内部で延伸型続行方式のつっかえを持つ発話の容認度を調べ、いずれの調査においても、膠着性の高低が、この種の非流ちょう発話の自然さに影響することを示唆する結果を得た。現れやすい非流ちょう性発話のパターンが言語間で異なっていることには、従来、形態構造の複雑さが影響すると主張されていたが、大規模な電話コーパスを用いたその手法には長所だけでなく意外な短所難点もあることが本研究で明らかとなり、本研究ではこの方法論を踏襲せず、国際的な人的ネットワークに助けられ、各言語とも、我々独自の方法論での調査をおこなうことになった。今後もこのネットワークの中で、さらに精度の高い検証法を検討していく予定である。
その他、非流ちょう性観察の前提として、スピーチアクトについて総論的な考察を、オノマトペと感動詞の音調について各論的な考察を発表した。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (21件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 4件) 図書 (1件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] カーロリ・ガーシュパール・カルビン派大学/ブダペスト商科大学(ハンガリー)

    • 国名
      ハンガリー
    • 外国機関名
      カーロリ・ガーシュパール・カルビン派大学/ブダペスト商科大学
  • [国際共同研究] テュービンゲン大学(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      テュービンゲン大学
  • [国際共同研究] アンカラ大学(トルコ)

    • 国名
      トルコ
    • 外国機関名
      アンカラ大学
  • [国際共同研究] ケラニヤ大学(スリランカ)

    • 国名
      スリランカ
    • 外国機関名
      ケラニヤ大学
  • [国際共同研究] ボルドーモンテーニュ大学(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      ボルドーモンテーニュ大学
  • [国際共同研究]

    • 他の国数
      1
  • [雑誌論文] 言語行為への言語学的接近:権利・きもち・非流ちょう性・面白さをめぐって2018

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 雑誌名

      社会言語科学

      巻: 21 ページ: 4-17

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 言語類型からみた非流ちょう性 -膠着語と延伸型続行方式のつっかえ2018

    • 著者名/発表者名
      定延利之,ショモディ・ユーリア,ヒダシ・ユディット,ヴィクトリア・エシュバッハ=サボー,アイシュヌール・テキメン,ディルシャーニ・ジャヤティラカ,ドゥリニ・ディルシャーラー=ジャヤスーリヤ,新井潤,昇地崇明,羅米良,アントニー・スサイラジ,柳圭相,朴英珠
    • 雑誌名

      社会言語科学

      巻: 21 ページ: 113-128

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] オノマトペと感動詞に見られる「馴化」2018

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 雑誌名

      小林隆(編)『感性の方言学』(ひつじ書房)

      巻: - ページ: 45-64

  • [学会発表] プロフィシェンシー+ファボラビリティー?2019

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 学会等名
      日本語プロフィシェンシー研究学会春季大会
  • [学会発表] キャラ・面白さ・間を踏まえた文法ver. 12019

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 学会等名
      日本語音声コミュニケーション学会大会
  • [学会発表] 権力・会話・きもち・非流暢性を踏まえた文法ver. 12019

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 学会等名
      日本語音声コミュニケーション学会大会
  • [学会発表] 文と発話2018

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 学会等名
      岡山大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 言語行為への言語的接近―権利・きもち・非流ちょう性・面白さをめぐって」2018

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 学会等名
      社会言語科学会第42回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] An ethnophonetic study of Japanese cake seller voices.2018

    • 著者名/発表者名
      Donna Erickson, Toshiyuki Sadanobu, Chunyue Zhu, Kerrie Obert, Hayato Daikuhara, and Caroline Menezes.
    • 学会等名
      Fifty years of linguistics at the University of Connecticut.
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Acoustic, articulatory and perceptual characteristics of Japanese cake-seller voices: A study in ethnophonetics2018

    • 著者名/発表者名
      Donna Erickson, Toshiyuki Sadanobu, Chunyue Zhu, Kerrie Obert, Hayato Daikuhara, and Caroline Menezes.
    • 学会等名
      Haskins Laboratory
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本語のコミュニケーションと文法におけるキャラ2018

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 学会等名
      大阪YWCA日本語教育セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] Explaratory study in ethnophonetics: Comparison of cross-cultural perceptions of Japanese cake seller voices among Japanese, Chinese and American English listeners.2018

    • 著者名/発表者名
      Erickson,Donna, Toshiyuki Sadanbu, Chunyue Zhu, Kerrie Obert, and Hayato Daikuhara.
    • 学会等名
      Speech Prosody 9, AdamMickiwicz University, Poznam (Poland).
    • 国際学会
  • [図書] 文節発話の諸原理(仮題)2019

    • 著者名/発表者名
      定延利之
    • 総ページ数
      -
    • 出版者
      大修館書店
    • ISBN
      undecided
  • [備考] http://www.speech-data.jp/kaken_tsukkae/index.html

  • [学会・シンポジウム開催] よりリアルなことばの研究をめざして2019

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公開日: 2019-12-27  

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