研究課題
9月には約1週間、モンゴル北西部のザフハン県とアルハンガイ県を中心にモンゴル青銅器時代の墓地遺跡の踏査を行った。モンゴル歴史・考古学研究所研究員の案内で、踏査には分担研究者の田尻義了と九州大学大学院生福永将大が参加した。調査中にはドローンによる空中撮影や3D撮影なども行った。これにより、モンゴル西北部における青銅器時代墓葬の変遷に関する有効な資料を入手した。エメルト・トルゴイ遺跡の英文発掘報告書の執筆・編集などを進め、年度末までに報告書の出版を行った。これは、本科研費の第2・3年度の発掘調査を含んだ発掘報告書である。また、これまで10年間進めてきたモンゴル高原での発掘成果によって、モンゴル青銅器時代墓制を復元することができている。その内容を英文でまとめ、報告書に掲載することにより、国際発信するものとなっている。12月にはモンゴルの研究者を招聘し、国際研究集会を開催し、これまで4年間の研究成果を総括した。発表者と発表内容は以下の通りである。宮本一夫「モンゴル国ヒャル・ヒャラーチ遺跡、エメルト・トルゴイ遺跡の調査からみたモンゴル青銅器時代墓制」、田尻義了「モンゴル国における遺跡の3D化およびドローンの有効性について」、松本圭太(九州大学人文科学研究院)「前一千年紀中葉の草原地帯における文化動態とモンゴリア」、Amgalantugs Tsend(モンゴル科学アカデミー歴史・考古学研究所)「ヘレクスルに伴うサークルの分類」、岡崎健治「青銅器時代モンゴルで起きた遊牧適応戦略に関する自然人類学的研究」、Ishtseren Lochin(モンゴル科学アカデミー歴史・考古学研究所)「チャンドマン文化37号墓における年代測定結果について」、米元史織「ストロンチウム同位体比分析からみるモンゴル青銅器時代の人の移動」。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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International Journal of Paleopathology
巻: Vol. 24 ページ: 236-244
Japanese Journal of Archaeology
巻: Vol.6 No.2 ページ: 109-124
考古学雑誌
巻: 100巻2号 ページ: 1-27