研究分担者 |
塩田 茂雄 千葉大学, 大学院工学研究科, 教授 (70334167)
関屋 大雄 千葉大学, 大学院融合科学研究科, 教授 (20334203)
小室 信喜 千葉大学, 統合情報センター, 准教授 (70409796)
橘 拓至 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (20415847)
小畑 博靖 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (30364110)
甲藤 二郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70318765)
金井 謙治 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (40732160)
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研究実績の概要 |
当初の計画通り,ユーザ(人,車)が所用のためでは無く,通信のために移動する場合における,移動に伴う,通信性能の影響を調査した. [A].インフラモードにおける,移動に伴う通信性能の特性を評価した. ユーザ移動にあたって,スマートフォンにより収集した通信履歴を用いて最適なスループットや消費電力が得られる経路を推定するモデル式を確立した.応用として,映像アプリケーションにおける省電力な映像配信方式の検討を進めた.キャプチャ効果が期待できる無線LAN環境において,双方向フローのスループット向上を目指したMAC制御を検討・評価した.無線LANのQoS向上を目指したMAC制御およびTCP制御のQoE特性評価を実施した.モバイルエッジコンピューティングにおけるサーバ移動が性能に与える影響を評価した.ユーザの過般型無線LAN(テザリング,WiFiルータなど)を移動させることにより,全体の品質向上が図れることを定量的に明らかにした.その応用として,帯域確保型優先制御方法においても,ユーザ移動制御が有効であることを確認した.その応用として,車車間および歩車間通信など,非常に多くのユーザ同士が干渉し合う場合でも,ユーザ移動制御が有効であることを無線LANの場合およびLTE方式の場合において確認した. [B].アドホックモードにおける,移動に伴う通信性能の特性を評価した. アドホックネットワークにおけるユーザ移動(この場合は,ネットワークの移動)制御が品質向上に有効であることを明らかにした.3つ以上の複数のユーザ移動における最適移動地点に関する知見を得た.アドホックネットワークにおけるノード間の最適接続(最適トポロジー)に関して,ユーザが移動することで,最適接続関係を変化させるべきであることを定量的に明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,学会などにおける有識者との議論および研究分担者・研究協力者との打ち合わせを頻繁に行い,多くの成果を得た. 上述の研究結果を,学会などで発表し,議論を広げることで多くの知見を得ることができた.また,研究自体への外部からの期待も高く,電子情報通信学会情報通信マネジメント研究賞などを受賞したほか,ジャーナルや国際会議にも多く採択された. 計画通りに進んでおり,概ね順調と判断している.
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今後の研究の推進方策 |
今年度と同様に,学会などにおける有識者との議論および研究分担者・研究協力者との打ち合わせを頻繁に行い,シナジー効果をねらう. また,同様に研究結果を,学会などで発表し,議論を広げることで多くの知見を得る所存である.
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