研究課題
本研究では,設置型トラッキングセンサーやスマートフォン内蔵センサー,GPS,ウェアラブルセンサーなど,多種多様なセンサーから実時間で発生する複数のセンシング情報を融合することで,個人や群集の存在およびアクティビティをリアルタイムに検出・把握し可視化する人や群衆の行動把握技術を開発する.さらに,個人のプライバシ保護要求を保証しながら行動情報をセキュアに流通させ,利活用するための行動情報流通基盤を構築している.同基盤により,これまで十分に集約共有されてこなかった人や群衆の行動が安全に共有でき,大規模イベント時の混雑回避誘導や動線解析,施設滞在人数把握,徘徊者の行動解析やリアルタイム位置検出などが可能となる.現実的なシナリオでのシミュレーションや商業施設と連携した実証実験により有効性を示すことを目的としている.これに対し,(1) プライバシ保護要求を満足しつつ複数センサー情報を融合し個人と群集行動を把握・可視化する行動把握技術の開発,(2) 行動情報をセキュアに流通させ利活用する行動情報流通基盤の構築および (3) 現実シナリオを想定したシミュレーションとフィールド実験による性能評価を実施することで計画を達成する.今年度は,この実現に向けて,まず屋内外の行動センシングならびにアクティビティ認識技術の開発ならびに周辺混雑推定および群衆検出技術の開発を行うこととしていた.これに対し,多くの論文発表(学術誌・国際会議録で計11件),および国内学会発表を行うとともに,関連システムが全国紙で報道されるなど,社会への発信も行うことができた.
2: おおむね順調に進展している
今年度の目標としていた屋内外の行動センシングならびにアクティビティ認識技術の開発,および周辺混雑推定および群衆検出技術に関し,十分な成果創出と対外発表が行えたと考えるため.
引き続き,行動情報流通基盤の構築技術に関する研究を推進していく.平成27年度においてそのアーキテクチャ設計の目途を立てていることから,スムーズに着手できると考えている.またプライバシの定量化についても実施予定である.
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 1件、 査読あり 11件、 謝辞記載あり 10件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 5件)
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