研究課題/領域番号 |
15H02707
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
鳥井 秀幸 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (20343642)
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研究分担者 |
上平 員丈 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (50339892)
鈴木 雅洋 神奈川工科大学, ヒューマンメディア研究センター, 客員研究員 (30397046)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | コンテンツ流通・管理 / 3Dプリンター / 著作権 / 情報ハイディング / デジタルファブリケーション / 付加製造 |
研究実績の概要 |
1. 微細構造化による実物体への情報埋め込み技術の検討:実物体の内部を微細構造化して情報表現する方法として、実物体中に母体とは物理的性質の異なる多数の微小領域を配置して、この配置形態で情報表現を行う方法を検討した。この方法として、配置形態が直接文字などの情報を表現する方法と、一定間隔で設定された基準位置において、この微小領域が存在するか否かによって2進数列を表現して、文字情報をコード化して表現する方法を検討した。 物理的特性の異なる微小領域を形成する方法として、二つの方法を検討した。第1の方法では、母体と同一の材料で密度を異ならせて、最も極端な場合として微小領域を空洞とした。第2の方法では、微小領域を母体とは異なる材料で形成した。 2. データの攻撃耐性、秘匿性を高める方法の検討:実物体内部を構造化するためのデータと本来のコンテンツ形成のためのデータとの合成において、両者が分離不可能な状態で合成される方法を検討した。具体的には、微小構造を母体と同一材料で密度を異ならして形成する方法を検討した。また、微小領域を深さ方向にはランダムな位置に形成することにより不可視性を高める方法を検討した。3Dプリンターでは実物体を薄い層ごとに形成するので、このような方法を用いることにより、造形中において、内部構造が形成されていること、またその構造が表現する情報を知ることを困難として、実物体を完全に造形した後に、上部から透視画像を撮像して平面に投影された像を見ることにより、内部構造が表現する情報を知ることができた。 上記二つのケースにおいて微細構造の不可視性も評価した。評価は微小領域のサイズなどをパラメータとして主観評価により行い、不可視のための条件を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した研究の目的、及び平成27年度研究実施計画をおおむね達成できているので、おおむね順調に達成できていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
交付申請書に記載した研究の目的、および平成28年度以降の研究実施計画に沿って研究を推進する。
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