研究成果の概要 |
近年,社会心理学のみならず,認知科学や神経科学の分野においても社会性認知に対する関心が高まっている.社会性認知は自己と他者について適切に認識する能力を基盤として成立していると考えられる.本研究では,こうした社会性認知を支える低次のメカニズムとして多感覚統合に着目し,以下の点から研究を推進した.(1)他者に関する認知能力である感情認知を支える多感覚統合メカニズムの文化差の形成過程を検討した.(2)感情認知を支える多感覚統合メカニズムの個人差の形成過程を検討した.(3)自己に関する認知能力である自己主体感を支える多感覚統合メカニズムの文化差および個人差を検討した.
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