我々は、複数の感覚入力を、脳内で統合あるいは分離することによって、外界を理解しておいる。このような情報統合・分離によって、時間順序の知覚が変化することが知られており、統合と関連する知覚変化はラグアダプテーション、分離と関連する知覚変化はベイズ較正と呼ばれている。本研究課題では、(1)オンセットのみ、あるいはオフセットのみの視聴覚刺激に対しても、ラグアダプテーションが生じること、(2)ベイズ較正において、脳内でposterior meanと呼ばれるアルゴリズムが採用されている可能性があること、を明らかにした。
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