研究課題
基盤研究(B)
ユーザーにデバイスを装着させることなく,触覚と嗅覚を通して刺激を与えるための空気制御技術について研究を行った.持続的もしくは時定数の大きい刺激を提供する風については人間の風向知覚特性を精密に計測し,系統的な知見を得た.瞬発的な刺激を提供する渦輪については渦輪の軌道安定性に着目し,主に開口部形状をパラメータとして実験を行ったところ,渦輪の射出速度と軌道安定性がトレードオフの関係にあることを見いだした.
バーチャルリアリティ
空気をメディアとして利用し,触覚と嗅覚による環境提示を行うための基礎技術を研究した.時定数の長い風による刺激に関しては,人間の風向判別能力を全方向にわたり調査し,正面と背面からに比べて側面からの風の方向がわかりにくいことを明らかにした.短時間の刺激を実現する,空気砲を用いた渦輪による刺激については,軌道安定性と渦輪速度がトレードオフの関係になることを明らかにし,さらなる検討の過程で,空気砲を多数の小開口で構成する新方式を発案した.