本研究の目的は、非常に稀で予測困難だが甚大な影響をもたらす社会的状況にも対応し、頑強で信頼性の高い社会制度や経営戦略を設計するための工学的手法を開発し、実際の社会現象に適用することである。そのために、実データを基に稀な社会事象の内部メカニズムを探るための社会シミュレーション技術である「可能世界ブラウザ」を開発した。実務現場との共同研究により、金融市場での制度設計やマーケティング戦略の決定を題材に、提案手法の実証評価を行った。実問題の分析結果を反映させ、想定外のリスクとチャンスを分析対象にした可能世界ブラウザの実問題応用への適用を行った。
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