研究課題
1.看護ケアと患者状態解析の遂行:看護学生への身体負荷,患者の多様性の考慮の必要性の大きさ,の観点から,学習対象として,車椅子以上看護ケアを取り上げる.このケアに対する,適切な動作,姿勢等のチェック項目について考察した.2.看護ケア行為解析のための基礎実験遂行:1で考察したチェック項目の妥当性に関する基礎実験を行った.学習者である看護学生が,模擬病棟におけるベッドや車椅子等を用いて,当該ケア行為を遂行した.患者役は第三者が担当した.環境内に複数のカメラセンサを配置し,学生,模擬患者の身体の三次元的位置情報を取得し,実験系の評価を行った.3.患者ロボットの概念設計:患者の身体状態を再現する患者ロボットの開発に際して,以下の事柄を遂行した.(a)ロボットにアクチュエータやセンサを付加することで,運動制御を行う.(b)患者の挙動を再現できる最小限の動作を,能動/受動関節から構成されるシステムで実現した.腰部の運動自由度の在り方について詳細に検討した.具体的には,腰を左右に倒す方向の自由度にさらに1自由度を加えて2自由度とした患者ロボット概念設計を遂行した.4.学習器の概念設計:3で概念設計した患者ロボットと,2の基礎実験系を統合して,患者ロボットを用いた学習システムの概念設計を行った.学習者へのフィードバックの仕方,比較対照実験(マニュアルを読むことによる練習または人を対象とした練習)のあり方について検討を行った.
2: おおむね順調に進展している
当初の予定通りの成果が得られており,順調に進展していると言える.
患者身体状態の解析,患者ロボットの実現,患者ロボットを用いた学習,という3つのステップをバランスよく行うことを目指す.
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サービス学会第4回国内大会講演論文集
巻: 1 ページ: 187-188
Advanced Robotics
巻: 29 ページ: 1269-1285
http://dx.doi.org/10.1080/01691864.2015.1052012
http://otalab.race.u-tokyo.ac.jp/