研究課題/領域番号 |
15H02807
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
塩原 匡貴 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 准教授 (60291887)
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研究分担者 |
小林 拓 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (20313786)
古賀 聖治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (70356971)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | エアロゾル / 西太平洋 / インド洋 / 広域船上観測 |
研究実績の概要 |
第59次南極観測隊による南極観測船しらせの南極航海航路上で、船舶搭載オーリオールメータやシーロメータ等のリモートセンシング機器および光学式粒子計測装置やエアロゾル消散係数モニター等の直接観測機器によるエアロゾル総合観測を実施し、良好な観測データを取得することができた。 本研究の一環として、過去のしらせ南極航海における洋上エアロゾル観測データの解析を進めた。 さらに、本研究計画において開発したオーリオールメータを韓国砕氷船アラオンに搭載する機会を得て、韓国極地研究所との国際共同研究により韓国~南大洋にいたる広域洋上観測を試験的に実施し、良好な観測データを取得することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
・本研究計画において開発したオーリオールメータは初期段階では測定を制御するためのソフトウェアにいくつかの不具合が見られたが、第59次南極航海ではそれらの不具合がほぼ解消し、良好な観測データを取得することができたために、広域洋上のエアロゾル光学的厚さを評価することができた。今後さらにデータを蓄積することにより、エアロゾルの輸送と変質過程について詳細な解析が可能となることが期待される。 ・過去の洋上エアロゾル観測データの解析から、インド洋南方の南極海域でのエアロゾル光学特性について新たな知見が得られた。 ・オーリオールメータをさらに韓国砕氷船アラオンに搭載する機会を得て、実際に観測できるまでに至ったことは当初計画以上に進展したといえる。これにより、さらに広域の洋上エアロゾルの分布・動態について理解が進むものと期待される。
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今後の研究の推進方策 |
・本研究計画の最終年度として、南極観測船しらせの第57~59次南極航海中に得られた船上観測データを整理解析し、西太平洋~インド洋にかけての広域洋上エアロゾルの光学特性とその変質過程について研究成果として取りまとめる。 ・国際共同研究の一環として実施した韓国砕氷船アラオン搭載オーリオールメータによる船上観測の問題点を精査し、今後の国際共同研究による全球大洋観測へと発展させる。
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