24時間型社会の到来により、働き盛りの世代に乳がんや心血管系疾患が増加することが危惧されている。本研究では、これら疾患の増加機序の解明や予防を目的としてマウスを用いて検討し、暗期の光曝露が心臓の血液線溶系および凝固系に影響を与えること、二交代制シフトをモデルとした明暗シフト条件下では、生体リズムが撹乱され、時計遺伝子の発現や血中生化学指標など多様な因子に影響を与えること、動脈硬化の発症・進展には影響がなかったものの、乳がん細胞のリンパ行性転移を促進すること、さらに、食事性フラボノイドであるケルセチンが乳がん転移プロセスにおいて予防効果を示す可能性を明らかにした。
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