われわれは,物理教育において課題を見いだせないなど課題解決型学習にスムースに入れないに特に初学者に対して,課題解決型学習への橋渡しとなる経験帰納的学習を提案し,その構造を調べ,展開を行ってきた。構造としては,これまでの学習法とは異なり,能動的/帰納的/指導者主導/外発的動機付けのカテゴリーに分類でき,指導者の操作・制御性に優れていることが分かった。これらの特徴は,学校教育現場での総合の時間・課題研究の指導やアクティブ・ラーニングの指導と同様の構造をしており,経験帰納的学習に基づきこれらの指導実践にも展開してきた。また,開発してきた教材は,実験教室等で実践し,深い学びへ有用性が確認されている。
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