研究課題/領域番号 |
15H02917
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
谷田 親彦 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (20374811)
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研究分担者 |
安藤 明伸 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (60344743)
大谷 忠 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80314615)
村松 浩幸 信州大学, 教育学部, 教授 (80378281)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 中学校技術科 / 構想設計 / イノベーション |
研究実績の概要 |
中学校技術科のものづくり学習で行われる「構想設計」を,今後の日本の産業社会に最も求められている「イノベーション」能力育成の観点から重要視した上で,新たな「技術を開発する力」を育成するための「構想設計」学習に関する方法論を,検討・提案することを試みた。 イングランドでは,National curriculumで実施されているdesign and technologyにおける方法論:デザインプロセスについて検討した。その結果,デザインプロセスの学習過程からは,製作・試行の実行に基づく評価・反省的なフィードバックループを強調し,技術的な課題解決のプロセスを繰り返し学習することで,一般的な問題解決過程に発展させることの意図が推察できた。その一方で,計画や技術的な解決方法の決定などの設計にかかわる学習活動を重要視していることも推察でき,日本の技術科において設計・製作の授業時間や重み付けの格差があることとの異質性が指摘できた。 また,デザインプロセスで重要視されている問題解決の考え方を検討した結果,中学校技術科においてイノベーションにつなげる「構想設計」学習の方法論を検討するためには,「設定型問題」や「将来型問題」に関する目標設定を視野に入れ,積極的な問題の提起や企画を含んだ学習過程を構成するための方法論を考えていく必要が示唆された。 これらを踏まえて,国内外における製品開発・企画に関連する工学・デザインなどの文献調査を行った。その結果,特にプロダクトデザインの方法論から「コンセプトデザイン」と「アドバンスデザイン」の概念を抽出し,構想設計の方法とすることを指針とすることになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プロダクトデザインの方法論から「コンセプトデザイン」と「アドバンスデザイン」の概念を抽出し,構想設計の方法とすることを指針とすることになり,「材料と加工」,「エネルギー変換」,「生物育成」,「情報」などの学習内容の特性を踏まえて,学習方法を検討する準備が整ったため。
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今後の研究の推進方策 |
『構想設計』の下位過程である「(ⅰ)製品の役割を明確にする概念設計」と「(ⅱ)製品の諸条件を検討・最適化する基本設計」の特徴を踏まえ,適切な学習方法を検討することを試みる。そのため,技術教育研究者と実践者との協働的な取り組みに基づいて授業過程を構想・実施・評価していく。
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